ロドルフォ・リピツァー
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ロドルフォ・リピツァー | |
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基本情報 | |
生誕 | 1895年1月16日 |
出身地 | ![]() |
死没 | 1974年6月8日(79歳没)![]() |
学歴 |
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ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | |
担当楽器 | ヴァイオリン |
著名な家族 | エレナ・リピツァー(子、ピアニスト・教育者) |
共同作業者 | ロドルフォ・リピツァー賞国際ヴァイオリン・コンクール |
公式サイト | 公式ウェブサイト |
ロドルフォ・リピツァー(ドイツ語: Rodolfo Lipizer、1895年1月16日 - 1974年6月8日)はイタリアのヴァイオリン奏者で音楽学の教育者、オーケストラの指揮者である[注釈 1]。
イタリアのゴリツィア生まれ。ロドルフォ・リピツァー賞国際ヴァイオリン・コンクール(英語: International Violin Competition “Rodolfo Lipizer Prize”、イタリア語: Concorso Internazionale di Violino “Premio Rodolfo Lipizer”)は、この人物に献名された。
経歴
ゴリツィア出身のロドルフォ・リピツァーは1895年1月16日生まれ、父ロドルフォ・アントニオ・リピツァーはハプスブルク宮廷宰相の血筋、母ルドヴィカ・マリア・ペリゾンはゴリツィア出身で生家はクラシック音楽の伝統を受け継ぐ家系で、ロドルフォは4人きょうだいの長男であった。母方の祖父フィリッポはペリゾン家の最後のヴァイオリン製作家(マッテオ・ゴフリラーの代表者、1659年–1742年)[注釈 2]、「アンドレア・アマティは純粋な本質を備えた本物で、独自の歌」だと述べて[2]、「ナポレオン学派のガッリアーノ家に逆戻りしたら悔やまれる。さらに先人のジョ・バッタ・モラッシ(1934年–2018年)の言葉を引くなら、この楽器に他の流派や作者に相当する特徴がないなら、それは純粋に取るに足らないからであって、別のものからわざわざコピーしたり模倣したりしたのではないことは明白だ」と述べた[3]。
1905年に父親を、1912年には母親を亡くし、まだ17歳のリピツァーには、幼い弟妹(フェッルッチョ、オスカッレ、エレオノーラ)を養う手立てが得意のヴァイオリンしかなかった[注釈 3]。地元ゴリツィアの「ジュゼッペ・ヴェルディ劇場」の管弦楽団や大聖堂のオーケストラに加わったほか、市内のオーケストラでも演奏した。オーケストラで弾くヴァイオリンの基本はエルミニオ・ボーヴィ(Erminio Bovi)とアルフレード・ルカリーニ(Alfredo Lucarini)から教えを受け、サン・ピエトロ・ア・マイエッラ音楽院(ナポリ)ヴァイオリン科を卒業後は郷里に戻り、ヴァイオリン教師をしながら市立音楽学校(Civica Scuola di Musica)の管理者を務め[注釈 4][6]、その傍ら、ゴリツィア州立学校(イタリア語版)で学び、高校卒業資格を得ている。
大学進学を望んだリピツァーはゲルツァー州立奨学金(ゴリツィア州基金)を受けると、1914年から1915年の冬学期までウィーン国立音楽大学へ留学し、まず音楽教授法のヴァイオリンクラスで学んだ。ヒューゴ・フォン・シュタイナー(イタリア語版[注釈 5]、ゴットフリード・ファイスト(1880年–1952年、イタリア語版)、オタカール・シェフチーク(1852年–1934年)に師事している。続いてウィーン大学に転じて1916年から1917年の冬学期を経て1918年の夏学期まで哲学学部に在籍し、このとき、歴史主義的なオーストリア流音楽学の創始者の一人グイド・アドラーがじきじきに教える授業を受けた。在学中はエゴン・ヴェレスとアルノルト・シェーンベルクに目をかけられたという。
郷里のゴリツィアは1918年、イタリア領に変わっており、第一次世界大戦の終結後にリピツァーは郷里に戻った。1920年、演奏家として法的な認可を受け直すよう求められ、ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院(ミラノ音楽院)に通い、ヴァイオリンの学位を取り直した。1921年には、学生時代を過ごしたウィーンに戻りウィーン国立音楽大学[7]に着任、ヨーゼフ・マルクス(1882年–1964年)が学長になる前年である。ヨハネス・ブラームス(1833年–1897年)の友人だった作曲家オイゼビウス・マンディチェフスキ(1857年–1929年)の作品、指揮のフランツ・シャルク(1863年–1931年)は、アントン・ブルックナー(1824年–1896年)の生徒である。
その後、ソリストおよび室内アンサンブルの一員としてヴァイオリ二ストのキャリアを歩み出す。1924年に自ら設立した「アミーチ・デッラ・ムージカ協会」の運営に1930年まで携わり、オーケストラの監督を務めて17回のコンサートを企画をし指揮棒を振った。その期間にクロアチアのオパティヤ交響楽団が募集した常任監督の座を1927年に射止めると、同年、小学校教師のマラ・フォルセシンと結婚して翌年には娘のエレナ (1930年–2017年) を授かった[注釈 6]。赴任先で指揮したコンサートは28回を数え、作曲家マルツェル・テュベルク(1893年–1944年)と親しくなる。
リピツァーはゴリツィアの交響楽団の創設者でもあり「音楽の土曜日」の主催者としてピーナ・カルミレッリやジョコンダ・デ・ヴィートなどの著名なソリストをオーケストラに招いて指揮した[8]。
カタカナ転写 | 欧文綴り(リンク先はイタリア語版) |
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ピーナ・カルミレッリ | Pina_Carmirelli |
ジョコンダ・デ・ヴィート | Gioconda_De_Vito |
アルベルティーナ・フェッラーリ | Albertina_Ferrari |
カルロ・ヴィドゥッソ | Carlo_Vidusso |
アルド・プリアーノ | Aldo_Priano |
ニーノ・ロッシ | Nino_Rossi |
ヤン・クーベリク | Jan_Kubelík |
オルネッラ・オルランディーニ | Ornella_Orlandini |
アレッサンドロ・コスタンティニデス | Alessandro_Costantinides |
ジャンニーノ・カルピ | Giannino_Carpi |
マルギット・スパーク | Margit_Spirk |
シルヴァーノ・マッソーニ | Silvano_Massoni |
エツィオ・ダル・ピーノ | Ezio_Dal_Pino |
ルートヴィヒ・ヘルシャー | Ludwig_Hoelscher |

ゴリツィアには建築家ウンベルト・クッツィ(イタリア語)設計の「ジュゼッペ・ヴェルディ劇場」があり、改装工事を経て1938年2月15日にお披露目コンサートの指揮台にルドルフォ・リピツァーがのぼった。第二次世界大戦を挟んで、この劇場では1947年8月3日、ゴリツィア城(Castello di Gorizia)の観覧再開を祝って記念コンサートが催されている。
1938年、ジュゼッペ・ボッタイ大臣はイタリア王国の王立音楽院および認定音楽機関に教則本『#ヴァイオリンの卓越した奏法』(ロドルフォ・リピツァー筆)が適していると宣言し採用を義務化した。第二次世界大戦の終戦を挟み、1930年から1961年までリピツァーが所長を務めた市立音楽研究所は、旧市立音楽学校(1841年6月19日設立)の改革を受けて創設された教育施設である[9]。
ゴリツィアでは「チェーザレ・アウグスト・セギッツィ国際合唱コンクール」(イタリア語版)その他の会長を1961年から1974年まで13年務め、またイタリア音楽家組合(イタリア語版)と現代音楽アカデミーの理事も務めた[10]。教育と教授学に専念し、ヴァイオリンの奏法および解釈上の問題に解決策を求めて、現代的で効果的な考察を実施した。
生来の創造的天才はイタリアとウィーンの学校で芸術の訓練を受けて磨かれた。リピツァーは経験を積むと作曲に手を伸ばし、ヴァイオリンの基礎をおさえた練習用の曲は、「その技術的一貫性は指導者として身を立てたオタカール・シェフチークやカール・フレッシュを凌駕」した上に「本物の音楽的価値を備え、この音楽家の芸術的完成度の証し」と評された[11]。
ロドルフォ・リピツァーは1974年6月8日 に死去、79歳であった。
国際ヴァイオリン・コンクール「ロドルフォ・リピツァー賞」
1982年の創設以来、非営利団体「マエストロ・ロドルフォ・リピツァー文化協会」はロドルフォ・リピツァーの郷里のゴリツィアで、その名を冠したヴァイオリンの国際コンクールを主催してきた[12]。
コンサート・シーズン「イブニング・コンサート」
コンサート・シーズン「コンチェルティ・デッラ・セラ」(イブニング・コンサート)と名付けた連続演奏会は1979年に始まり[13]、2017年より「エレーナ・リピツァー」に献名している。
国際会議
1983年–
- ヴァイオリンに関する会議
1983年–2022年 = 第1回から第23回までの記録を一覧にする(表1、1983年–2002年[14]を含む)。
回 | 年 | 主題 | 会長 | 登壇者 |
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I | 1983 | ヴァイオリン・コンクールのプログラムと音楽編成の問題。 | マリオ・ザフレド | M・ザフレド - アリーゴ・ペリッチャ - ジュリオ・ヴィオッツィ - ボリス・ゴールドシュタイン - イフラ・ニーマン - Aldo Voltolin - Dino Asciolla - 原田幸一郎 - Angelo Stefanato - Felice Vittozzi - Roberto Lanaro - Rok Klopčič |
II | 1984 | ヴァイオリン楽派において技術的な解釈と表現の問題を比較する。 | Giorgio Ferrari | Giorgio Ferrari - Rok Klopčič - ボリス・ゴールドシュタイン - イフラ・ニーマン - コラード・ロマーノ - Paolo Arcini - Luigi Bertazzoni - マリオ・ザフレド - Dino Asciolla - Milos Pahor |
III | 1985 | 世間にはほとんど知られていないが、ヴァイオリン演奏家と教育者の重要性は研究によってわかってきた。 | Luciano Chailly | Luciano Chailly - M・ザフレド - Rok Klopčič - Zlatko Stahuljak - Giovanni Guglielmo - Lilian Zafred - Raymond Gallois-Montbrun |
IV | 1986 | ヴァイオリンとヴィオラのヴィブラートについて、ロドルフォ・リピツァーの教育研究による教授法案と、著名な他のヴァイオリニストが示した解決策を比較する。 | Cesare Faticoni - Giorgio Ferrari - Fernanda Selvaggio - Margit Spirk - Michael Frischenschlager - Giannino Carpi - Mario Simini - Rok Klopčič - Zlatko Stahuljak - テオ・オロフ - Raymond Gallois-Montbrun - Tonko Ninić | |
V | 1987 | ヴァイオリンのテクニックは音楽解釈の基本要素。 | Guido Turchi - Rok Klopčič - Mario Simini - テオ・オロフ - Margit Spirk - Renato Zanettovich - Cecilia Seghizzi - Carlo Faticoni - Tonko Ninić - Pierre Colombo - Zlatko Stahuljak - ミヒャエル・フリッシェンシュラーガー | |
VI | 1988 | ヴァイオリン教授法の理論、教え方、プログラム(パート1)。 | Ottavio Ziino |
Ottavio Ziino - Renato De Barbieri - Marcel Debot - Raymond Gallois-Montbrun - Klaus Maetzl - Antonin Moravec - Xavier Turull - Rok Klopčič - Dejan Mihailović - Michael Frischenschlager |
VII | 1989 | ヴァイオリン教授法の理論、教え方、プログラム(パート2)。 | Roberto Hazon | Roberto Hazon - Renato Giangrandi - Jean Fournier - Ismini Chissochoou Carter - Rok Klopčič - Marcel Debot - Julian Kovatchev - Jean-Claude Bernede - Igor Ozim - Vladimir Landsman - Romolo Gessi - Ottavio Ziino |
VIII | 1990 | 弓の奏法が音質に与える影響。 | Giorgio Cambissa |
Giorgio Cambissa - Carlo van Neste - Leila Razonyi - Eduard Eichwalder - Igor Frolov - Jean-Claude Bernede - Zlatko Stahuljak - Rok Klopčič - Marco Fornaciari - Werner Scholz - レナト・ザネットヴィッチ(it) - Margit Spirk - Jean-Pierre Bayeux - Cristiano Rossi |
IX | 1991 | 現代音楽の美学とヴァイオリン教育学。 | Raymond Gallois-Montbrun |
Raymond Gallois-Montbrun - Roberto Hazon - Jean-Pierre Bayeux - David Chen - Eduard Eichwalder - Rok Klopčič - Zlatko Stahulyak - Boris Kotorovich - Antonin Moravec - Xhoxhi Roland - フィルミーノ・シフォニア(it) - Guido Turchi - Eugene Loginov - Raymond Dessaints – Roman Totenberg – Trevor Williams - Yang Hai Yup - Bujar Sykja - Eugene Gratovich - フランチェスコ・マンデル - Modest Iftinchi - Cornelia Bronzetti - Lorenzo Qualli - Grazyna Filipajtis - Aurelia Spadaro |
X | 1992 | ジュゼッペ・タルティーニとは:現代ヴァイオリン技術の革新者かつ先駆者、ヨーロッパの最も重要なヴァイオリニストや教師の作品に影響を与えた人物。 | Franco Donatoni |
Franco Donatoni - Yao-Ji Lin - Giovanni Guglielmo - ロク・クロプチッチ(it)- クィリーノ・プリンチペ(it)- Pierluigi Petrobelli - David Cerone - Hansheinz Schneeberger - アンドレ・ジェルトレル - Nilla Pierrou - Cristiano Rossi - オレグ・クリサ - Vilmos Tatrai - Miguel Pineda - Enrico Gatti - Menahem Breuer - Didi Tartari |
XI | 1993 | 19世紀と20世紀のヴァイオリン芸術において、ヨーゼフ・ヨアヒムやレオポルト・アウアーに代表される、ヴァイオリン芸術の発展におけるハンガリー楽派の重要性(scuola ungherese nello sviluppo dell'arte violinistica)。イェネー・フバイ以下、フランツ・フォン・ヴェチェイ、ヨゼフ・シゲティ、 フレッシュ・カーロイ、イェリ・ダラニー(Jeli d'Aranyi)、シュテフィ・ガイヤー、アンドレ・ゲルトラーなど。 | Flavio Testi |
Flavio Testi - Ferenc Halàzs - Peter Halàzs - Eugene Gratovich - Devy Erlih - Una Kindlom - Luigi Alberto Bianchi - André Gertler - Rok Klopčič - Nilla Pierrou - グイド・サルヴェッティ(it)- Giorgio Vidusso - Bojan Lecev - Elvira Vitagliano Covone |
XII | 1994 | ヴァイオリンのレパートリーに及ぼすポピュラー音楽の影響。 | Giacomo Manzoni |
Giacomo Manzoni - Sàndor Zöldy - Zorja Sichmurzaeva - Eugene Gratovich - Alan John Krizan Guimaraes – Jordanova Jova Ivanovna - Yair Kless - Natan Mendelsson - 海野義雄 |
XIII | 1995 | ヨハン・ゼバスティアン・バッハによるヴァイオリン独奏のためのソナタとパルティータ。ロドルフォ・リピツァーによる解釈記号と運指の示唆を加え、自筆原稿に準拠して忠実に再構成された改訂版。 | Alessandro Solbiati |
Alessandro Solbiati - Roman Totenberg - Devy Erlich - Eduardo Berrio - Eugene Gratovich - Evangelos Papadhimitri - コラード・ロマーノ - Rok Klopčič - イダ・ヘンデル - Natan Mendelson - Josef Sivo - Jean Mouillere - Zoran Milenković |
XIV | 1996 | 国際的なヴァイオリン芸術の発展におけるイタリア楽派の役割と重要性。 | Adriano Guarnieri |
Adriano Guarnieri - Guido Salvetti - Lola Benda - Eduardo Berrio - Jean Gestem - Gratiela Negretiu - Stefan Gheorghiu - タツミ アキコ - Rok Klopčič - Eduard Eichwalder - Dejan Mihajlovic - Devy Erlih - Antonin Moravec - Evangelos Papadhimitri - Saim Akcil - Marco Fornaciari |
XV | 1997 | 今日の音楽生活におけるヴァイオリン・リサイタルの問題。 | Bruno Zanolini |
Bruno Zanolini - Lola Benda - Montserrat Cervera - Alexander Arenkov - Sàndor Devich - Giovanni Guglielmo - Rok Klopčič - Leon Spiller - Georges Octors - Irina Lurie - Fernanda Selvaggio |
XVI | 1998 | 芸術家の人格形成における教育の側面。 | Sylvano Bussotti |
Sylvano Bussotti - Quirino Principe - Sylvia Rosenberg - Harold Theèden - Luigi Esposito - Levon Mamikonian - Rok Klopčič - Joshua Epstein |
XVII | 1999 | バチカンの作家、ヨハン・パウル・フォン・ウェストホフ。 | Teresa Procaccini |
Bruno Zanolini - Rok Klopčič - テレサ・プロカッチーニ(it)- タナカ チカシ - Mària Vermès – Jean-Paul Bayeux - Milan Vitek – Luigi Alberto Bianchi - Dora Schwarzberg - Marco Fornaciari - Veda Reynolds |
XVIII | 2000 | ヨハン・ゼバスティアン・バッハのヴァイオリン作品における技術と芸術。 | Alessandro Gorli |
Alessandro Gorli - Alexander Arenkov - Lola Benda - Sandòr Devich - Giulio Borzagni - Solange Dessane - Marco Fornaciari - Alexis Galperine - Eugene Gratovich - Hu Kun - Rok Klopčič – Gunars Larsens - Irina Laurie - Vartan Manoogian - Zoran Milenković - Vesselin Paraschkevov - Igor Petrushevski - Anatoly Reznikovskij - トヨダ コウジ - Fernanda Selvaggio - Roman Totenberg - Mària Vérmes - Renato Zanettovich |
XIX | 2001 | ニコロ・パガニーニの「24の奇想曲」:この作品がヴァイオリンの熟練の正真正銘の頂点を表しているとしたら、奏法の進化なのか、それとも天才の謎や冗談なのか? この作品は、現代の音楽生活とヴァイオリン教育学に占める真の役割とは? | アルド・クレメンティ |
A・クレメンティ - Eugene Loginov - Margit Spirk - Rok Klopčič - Rodney Friend - テレサ・プロカッチーニ(it)- Koshy Kobayashi - Marco Fornaciari - Vartan Manoogian - Fernanda Selvaggio - エマヌエーレ・バルディーニ(it) |
XX | 2002 | 20世紀のヴァイオリン:音楽と聴きやすさを前世紀と比較する。作曲者、演奏者、主催者の果たす責任。 | it:Gaetano_Giani_Luporini |
Gaetano Giani-Luporini - Petru Munteanu - テレサ・プロカッチーニ(it)- Leon Spierer - Eduard Schmieder - Félix Ayo - Jean Lenert - Irina Bochkova - パブレ・メルク - Alberto Bologni |
XXI | 2015 | 12 Studi-Capricci の再発見:ヴァイオリンのための12 Studi-Capricci op. 25カミッロ・シヴォリ著(1815年-1894年)、フルヴィオ・ルチアーニ改訂:国際ヴァイオリン・コンクールにおける教訓的かつ解釈的な価値。 | A. Samorì - Fulvio Luciani - Marco Calabretto - Thomas Christian - Fabrizio Casu - Anna Serova - Eduardo Berrio - Giulio Plotino - 清水高師 - Jean Mouillére - Fedor Roudine - Crtomir Šiskovič - Marco Fornaciari - Flavio Menardi Noguera - Stefano Termanini | |
XXII | 2021 | 芸術の実験室:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの作品における芸術、分析、思想。 | Virginio Pio Zoccatelli |
Virginio Pio Zoccatelli - Carlo Grandi - Lisa Mae Green - Ybin Li - Fernando Sulpizi - Elena Previdi - Marco Bizzarini - Lorenzo Sbaffi - Piero Zanon - Aurelio Canonici - Florin Croitoru - Alejandro Drago - Cristina Fedrigo - Guido Pipolo - Tereze Ziberte Ijaba - Giovanni Albini - Igor Petrushevsky - Marco Fornaciari |
XXIII | 2022 | 20世紀のヨーロッパとイタリア、20年代から30年代に発展した音楽の新古典主義。 | Renzo Cresti - Andrea Mannucci - Dominika Ewa Falger - Ole Christian Bøhn - Sergiu Schwartz - Susan Collins - 柴田欽章 - Silvano Minnella - Silvano Minnella - Mario Pagotto - Igor Pylatyuk - Luigi Maiello - Giorgio Susana - Giuseppe La Rosa - Marco Fornaciari - Virginio Zoccatelli. |
1984年–1990年
- ヴァイオリン製作に関するトリエンナーレ
ヴァイオリン製作に関する国際会議の運営に関わり、3年に1度、会議を催した(表2)。
回 | 年 | 主題 | 登壇者 | 備考 |
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I | 1984 | 弦楽器の歴史の変遷について
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Sergio Renzi - Marco Tiella - Vinicio Gai - Francesco Amato - ジョ・バッタ・モラッシ | G・B・モラッシ
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II | 1987 |
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Sergio Renzi - Giampaolo Gregori - ロベルト・レガッツィ | R・レガッツィ
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III | 1990 | ガスパーロ・ディ・ベルトロッティとブレシアのヴァイオリン製作(生誕450周年記念)
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Sergio Renzi - Giampaolo Gregori - Guido Bizzi - Grant O'Brien - Gio Batta Morassi - Bruno Rossi |
主な著作
教材
ヴァイオリンの技法について以下の主な著書がある。特筆する場合を除き、版元はCasa Ricordi(ミラノ)。
- Lipizer, Rodolfo (1986) (イタリア語). La tecnica superiore del violino. Ricordi. NCID BA84213686 仮題『ヴァイオリンの卓越した奏法』
- Lipizer, Rodolfo (1986) (イタリア語). La tecnica superiore del violino. Ricordi. CRID 1130000794038682112.
- 『L'arte e la tecnica del vibrato sul violino e viola』。E.R. 2963、2022年。 ISMN 979-0-041-82963-0。ヴァイオリンとヴィオラにおけるビブラート奏法の芸術と技法。
- 『La Tecnica Basilare del Violino, edizione a cura di L Qualli』2023年。 ISBN 978-88-3340-3748。
楽曲
- Lipizer, Rodolfo; F. Madotto, Ciante pur...(Tite di Sandri)。4つの混声合唱のためのジュゼッペ・コッローディ(Giuseppe Collodi)の詩による民謡ヴィロッタ。
- Lipizer, Rodolfo; Heinrich Heine; L. Pfeifer; Ervino Pocar, F. Quali, ed., Die Lorelei, "Quattro Lieder per soprano e pianoforte su testi" 4つのソプラノとピアノによる歌曲の試み、Ervino Pocar によるドイツ語からのイタリア語訳、F・クオリ編集版。
- フランツ・シューベルト; Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., Franz Schubert - Rodolfo Lipizer, "Ave Maria", trascrizione per canto, orchestra d'archi, arpa e organo; edizione a cura 声楽、弦楽オーケストラ、ハープ、オルガンのための『エレンの歌第3番』転写、F・クオリ編集版。
- Franz Schubert; Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., Franz Schubert - Rodolfo Lipizer, "Serenata", trascrizione per canto, orchestra d'archi e arpa 声楽、弦楽オーケストラ、ハープのための転写
- Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., "Ich grolle nicht", lied per canto, orchestra d'archi, arpa e due corni in Fa; trascrizione 「Ich grolle nicht」、声楽、弦楽オーケストラ、ハープ、F管のホルン2本のための lied。転写、F・クオリ編集版。
- Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., F. Escher – R. Lipizer, "Oh tu Stele", trascrizione per coro virile e orchestra d’arch、「Oh tu Stele」、男声合唱団とオーケストラのための転写、F・クオリ編集版。
- Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., Antonio Lasciac - Rodolfo Lipizer, "Orazion a la Madone di Mon Sant" (Orazione alla Madonna di Monte Santo di Gorizia) per coro, orchestra d'archi e campane 『ゴリツィアのモンテ・サントの聖母に捧げる祈り』、合唱と弦楽オーケストラと鐘のための、F・クオリ編集版。
- Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., Buttò M. – Rodolfo Lipizer – "Ave Maria" per soprano, coro e organo『アヴェ・マリア』ソプラノ合唱およびオルガンのための、F・クオリ編集版。
- Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., Vittore Veneziani - Rodolfo Lipizer, "Mattinata" per coro virile e orchestra 「朝」、男声合唱団とオーケストラのための、F・クオリ編集版。
- Lipizer, Rodolfo, F. Quali, ed., Buzzi Peccia A.- Rodolfo Lipizer, "Torna Amore" per canto, orchestra d'archi e arpa ブッツィ・ペッチャ A. - 「トルナ・アモーレ」、声楽、弦楽オーケストラ、ハープのための、F・クオリ編集版。
- Lipizer, Rodolfo (1921), F. Quali, ed., "Warum sind denn die Rosen so blaß", per canto e pianoforte 「トルナ・アモーレ」、声楽、弦楽オーケストラ、ハープのための、F・クオリ編集版。
- Lipizer, Rodolfo (1941), F. Quali, ed., "Warum sind denn die Rosen so blaß", per canto e orchestra 「なぜバラはあんなに青白いのか」合唱とオーケストラによる、F・クオリ編集版。
- Augusto Cesare Seghizzi; Lipizer, Rodolfo, 1ª Rapsodia "Gotis di rosade", elaborazione per coro virile, orchestra d'archi e arpa 男性合唱団、弦楽オーケストラ、ハープのための。
- Lipizer, Rodolfo, Commento orchestrale per la rappresentazione di "Agamennone" di Eschilo 詩人アイスキュロスによる「アガメムノーン」のオーケストラ演奏の解説
- Lipizer, Rodolfo, Orchestrazione di composizioni di vari autori さまざまな作曲家による楽曲のオーケストレーション。
コンクールの記録
- 国際ヴァイオリン・コンクール
- Brahms, Johannes; Krylov, Sergej; Orchestra Filarmonica dei Sudeti di Walbrzych; Wilkomirski, Jozef (1989) (CD). Concerto per violino e orchestra op. 77. Bongiovanni.
NCID BB28281290. GB 5506-2
- 「1989年ロドルフォ・リピツァー賞」。1989年12月30日、ゴリツィア劇場(ライブ録音)。セルゲイ・クリロフ、ヴァイオリン。ヴァウブジフ・ズデーテン・フィルハーモニー管弦楽団。ヨゼフ・ヴィルコミルスキ指揮。パンフレットにイタリア語のプログラムを掲載(英語訳付き)。
- Brahms, Johannes; Krylov, Sergej; Wilkomirski (イタリア語). Concerto per violino e orchestra op. 77. Bongiovanni. CRID 1130282272830943616.
- Cosolo, Romolo; Associazione culturale "Mo. Rodolfo Lipizer", Gorizia(ロドルフォ・リピツァー文化協会、ゴリツィア). Caro Lorenzo : quattro passi per il mondo con Lorenzo Da Ponte : abate, poeta, librettista di Mozart, mercante, professore, padre di famiglia. I libri del litorale. CRID 1130000796645142144. ISBN 8883452151. NCID BA81080848 仮題『親愛なるロレンツォへ:ロレンツォ・ダ・ポンテと一緒に世界一周 4歩:修道院長、詩人、モーツァルトの台本作家、商人、教授、家庭人』。ゴリツィア・ルドルフォ・リピツァー文化協会。
演奏
- Bach, Johann Sebastian; Lipizer, Rodolfo (イタリア語). Sei sonate e partite per violino solo = 仏: Six sonates et partitas pour violin seul = 英: Six sonatas and partitas for solo violin = ドイツ語: short. Ricordi.
CRID 1130848327519559296.
NCID BC01960914. E.R. 3018
NCID BC01960914 ヴァイオリン独奏のための6つのソナタとパルティータ、ISMN 979-0-041-83018-6。
- 収録内容
- Sonata I, BWV 1001
- Partita I, BWV 1002
- Sonata II, BWV 1003
- Partita II, BWV 1004
- Sonata III, BWV 1005
- Partita III, BWV 1006
- 題名、序文と前書きはイタリア語、フランス語、英語、ドイツ語で併記。仏: Six sonates et partitas pour violin seul、英: Six sonatas and partitas for solo violin、独: Sechs Sonaten und Partiten für Violine solo。
- マルコ・フォルナチアーリ、ロレンツォ・クアッリ 編集(Marco Fornaciari、Lorenzo Qualli)。
R・リピツァー音楽・音楽学叢書
1977年創立の〈マエストロ・ロドルフォ・リピツァー音楽・音楽学叢書〉と称する音楽と音楽学の叢書は、ヴァイオリンの演奏と製作、人物伝の資料、過去から現代の作品群を遺産として保護しさらに普及させるという趣旨で収集が始まった。対象の大部分を占める1830年以前の古典は、入手が困難であり再版の見込みもない書籍である。これらと並行して、リピツァーが書き残した作品群の網羅を目指している。現代作品、国際ヴァイオリン・コンクールの課題曲、ヴァイオリンに関する国際会議の議事録、ヴァイオリン製作に関する国際トリエンナーレ議事録に加え、音楽学、伝記、歴史書回想録、専門雑誌と図録集を扱う。
当叢書には活動中の音楽家会員が購入または寄贈した音楽作品が充実し、遺贈または個人収集家の集めた音楽作品はそれぞれ「個人名+資料」ごとに分類している(台帳に掲載したものと作業中のものを含む)。視聴覚素材のメディア・ライブラリには、録音テープやレコード盤や録画をまとめている(CD、VHS形式のビデオカセット、DVD)。主題はリピツァー協会が主催する音楽活動やコンサート類の資料、また寄付によって加わった重要な文献のほか、音楽録音を保存する。
叢書ではコンサートやコンクールの生録音CD、DVDを制作するかたわら、国内外の図書館、イタリア国内の音楽専門学校および国立公文書館、国内外の大学および音楽研究所と協同で活動を進めている。
以下、収集予定の資料を含む。
- マエストロ・ロドルフォ・リピツァー協会資料
- ロドルフォ・リピツァー資料
- L・クァッリ資料
- D・ベヴィラクア資料
- G・チヴィディーニ資料
- G・コスマロ資料
- M・グラッシ資料
- G・ベルトス資料
- G・マッツォリーニ資料
- L・カンポリエティおよび C・セギッツィ資料
- E・コロッリ資料
- A・ブレッサン資料
- E・リピツァー資料
- E・デッラ キエーザ資料
- R・ジャノーニ資料
- A・マイヤー資料
- L・ザッカリア資料
この叢書の資料台帳に載った出版物はすべて、次の場所で閲覧できる。
参考文献
主な執筆者、編者の順。
- de Bonfils, M (2012) (イタリア語). Vademecum del Violinista, Musica nova. Bari. p. 29 セラフィン兄弟の著作『影響とドイツのコスト管理の考え方について』(仮題)
- von Horn, Alfred (1974) (ドイツ語). Violinpädagogik in Utopia: Der programmierte Violinunterricht im Gruppenspiel. Würzburg. p. 31 アルフレッド・フォン・ホルン『ユートピアのヴァイオリンのペダゴギク』ヴュルツブルク、1974年。
- Predolin, P (2012) (イタリア語). La Civica Scuola di Musica di Gorizia, 1825–1965. Mariano del Friuli-Gorizia: Edizioni della Laguna. p. 24
- Augusto Cesare Seghizzi, ed (1992) (イタリア語). Arbo A.. PN: Studio Tesi. p. 46
- G. Drascek Santabarbara, ed (1994) (イタリア語). Convegni triennali internazionali sulla liuteria (1984-1987-1990). Bellona (CE). p. 154 ヴァイオリン製作に関する3年ごとの国際会議(1984-1987-1990)の議事録」。
脚注
注釈
- ^ 「Lipizer」はドイツ系の家系。イタリア語発音により近いカナ表記は「リピツェル」である。
- ^ 弦楽器製作者として祖父は最も重要な系譜の人物であり、ドメニコ・モンタニャーナ(1686年–1750年)から始まり、歴代の名匠にはピエトロ・ジョバンニ・グアルネリ(イタリア語版、1655年–1720年)、ミシェル・デコネ(イタリア語版、1713年–1799年フランス)、ジョルジョ(イタリア語版)とサント(1699年–1776年)のセラフィン兄弟(イタリア語版)[1])、アントニオ・ペリゾン(イタリア語版、1763年–1850年)を挙げることができる。
- ^ 音楽学校の卒業演奏会は1908年7月27日、13歳ですでに才覚を表していた[4]。
- ^ ゴリツィア市立音楽学校は、1903年設立のジュセッペ・タルティーニ音楽院(イタリア語版)の分校であった[5]。
- ^ フォン・シュタイナー(1862年–1942年)は1885年から1901年まで著名なローズ四重奏団(イタリア語版)でヴィオラを弾き、その後はヴィオラを教えた。
- ^ 娘のエレナ・リピツァーは長じて教師とピアニストになった。
出典
- ^ de Bonfils 2012, p. 29
- ^ W. L. von Lütgendorff; Dizionario musicale Mario Ranieri Cossar訳 (1904). H. Keller. ed (イタリア語). Francoforte sul Meno
- ^ Santabarbara 1994, p. 154
- ^ Seghizzi 1992, p. 46
- ^ G.Ossola Beindl (2020). Ritorno in via Mazzini. Gorizia: LEG. pp. 95-96
- ^ Seghizzi (1992). Studio Tesi. ed (イタリア語). PN. p. 46
- ^ “1 | mdw - Universität für Musik und darstellende Kunst Wien” (ドイツ語). mdw - Universität für Musik und darstellende Kunst Wien. 2023年10月2日閲覧。(ウィーン国立音楽大学は、ウィーンにある1817年設立の国立大学。)
- ^ Paolo Bozzi (イタリア語). Rodolfo Lipizer. PN: Edizioni Studio Tesi
- ^ Predolin 2012, p. 24
- ^ “S N M - sindacato nazionale musicisti” (イタリア語). web.tiscali.it. 2025年2月7日閲覧。 イタリア音楽家組合
- ^ von Horn 1974, p. 31
- ^ “Il Concorso di violino storia”. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月23日閲覧。
- ^ “Stagione Concertistica”. 2020年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月7日閲覧。
- ^ “Convegno Internazionale sul Violino [ヴァイオリンに関する国際会議]”. 2013年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年6月2日閲覧。
- ^ “Ricerca”. www.lipizer.it. 2014年8月14日閲覧。
- ^ “Anagrafe delle Biblioteche Italiane Home”. anagrafe.iccu.sbn.it. 2025年2月13日閲覧。2025-02-13
- ^ “BiblioUniTS” (イタリア語). www.biblio.units.it. 2019年9月24日閲覧。リンク確認、2025-02-13。
- ^ “LC Catalog”. catalog.loc.gov. 2025年2月13日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト 経歴(アーカイブ版)
- ロドルフォ・リピツァー賞国際ヴァイオリン・コンクール公式サイト -
- ロドルフォ・リピツァーのページへのリンク