ヤン・ウェンリーを巡る惑星ハイネセンの戦い
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「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「ヤン・ウェンリーを巡る惑星ハイネセンの戦い」の解説
宇宙暦799年/新帝国暦1年7月16日~24日。 7月16日、マスカーニ少将指揮下の同盟軍工作部隊がレサヴィク星系において、バーラトの和約によって保有を禁止された戦艦と宇宙母艦(空母)の爆破処分の準備作業を行っていた時、素性を隠して「義勇兵集団」と名乗った動くシャーウッドの森の一党が作業部隊を襲撃し、破壊される寸前だった艦艇の内戦艦464隻/宇宙母艦80隻を「入手」した(された側は「強奪」と表現した)。また「義勇兵集団」の呼びかけに応じたハムディー・アシュール少佐以下4,000名もの「お調子もの」が合流した。 「この一件はヤンが企ててメルカッツが実行した」という密告が同盟要人によって帝国の高等弁務官府にもたらされ、レンネンカンプはそれを根拠にフンメル首席補佐官と話し合い、同月20日、同盟政府に対してヤンを逮捕するように勧告した(その直後、オーベルシュタインから超光速通信が入り、レンネンカンプに「これを利用してヤン一党を一網打尽にすべき」と更なる陰謀が吹き込まれている)。帝国の勧告を受けたジョアン・レベロは窮地に立たされ、ホワン・ルイのアドバイスでさらに決断に迷ったが、(OVA版では密告者の一人である)オリベイラの提案を受け入れて逮捕した。 22日、自宅にいたヤンが中央検察庁の使者(と名乗った半ダースほどのダークスーツの男達)に逮捕された。フレデリカは事前にその危険性を感じていたが、ここに至って我慢の限界を感じ、ヤンを奪回すべく、シェーンコップとアッテンボローに連絡をとった。同盟政府の意を受けた警察が二人を追尾し始めたが、ローゼンリッターの迎撃に遭い壊滅、二人はローゼンリッター(及びバグダッシュ)と合流してジョアン・レベロを拉致し、同盟軍にヤンとレベロの身柄交換を要求した。この時、統合作戦本部長の任にあったロックウェルが応対し、この件が広まれば帝国につけこまれると考え、レベロを見殺しにしてヤンを謀殺することを決断したが、この事を予期していたシェーンコップ達がヤンの監禁場所に向かっていた。間一髪で救い出されたヤンは、シェーンコップやフレデリカ達とともにレベロを監禁している場所に行き、自分達がレンネンカンプを人質にしてハイネセンを離れるので、策謀に加わらなかったキャゼルヌやムライ、フィッシャー、パトリチェフの責任を追及しないでほしいと提案、レベロは不承不承ながら受諾した。 翌早朝、高等弁務官府がおかれているホテル・シャングリラをローゼンリッターが急襲、レンネンカンプの拉致に成功したが、自分がヤンに負け、さらにレベロに売られた事を悟ったレンネンカンプは、監禁された部屋で首吊り自殺を遂げた。ヤン達はレンネンカンプがまだ生きている事にして交渉を続行、同盟軍から巡航艦レダIIを手に入れ、24日にハイネセンを脱出している。なお、脱出直前に事態を知らされたキャゼルヌは、迷うこと無く後方勤務本部長代理の職を捨て、家族とともにヤン一党と合流している(後日、冗談の範囲であるが、キャゼルヌ夫人がこの時のことを口にしている)。
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