ヤマツツジとは? わかりやすく解説

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やま‐つつじ【山躑躅】

読み方:やまつつじ

ツツジ科の半落葉低木山野生え楕円形両面に毛があり、先に集まってつく。初夏赤色紅紫色漏斗状の花をつける。多く変種がある。につつじ。《 春》

山躑躅の画像
撮影広瀬雅敏
山躑躅の画像

山躑躅

読み方:ヤマツツジ(yamatsutsuji)

ツツジ科落葉低木


山躑躅

読み方:ヤマツツジ(yamatsutsuji)

ツツジ科常緑低木

学名 Rhododendron kaempferi


山躑躅

読み方:ヤマツツジ(yamatsutsuji)

ツツジ科常緑低木

季節 夏、春

分類 植物


山躑躅

読み方:ヤマツツジ(yamatsutsuji)

作者 田中冬二

ジャンル


ヤマツツジ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 06:23 UTC 版)

ヤマツツジ
福島県会津地方 2012年5月
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
: ツツジ属 Rhododendron
: ヤマツツジ R. kaempferi 
学名
Rhododendron kaempferi Planch. var. kaempferi (1853)[1]
シノニム
和名
ヤマツツジ(山躑躅)

ヤマツツジ(山躑躅[7]学名: Rhododendron kaempferi var. kaempferi)はツツジ科ツツジ属の半落葉低木。山地や丘陵の林内に生える。別名、エゾヤマツツジ[1]、テリハヤマツツジ[1]

分布と生育環境

北海道南部、本州四国九州に分布し、丘陵や低山地の疎林内、林縁、日当たりのよい尾根筋、草原などに生育する[7][8]。日本の野生ツツジの代表種で、日本の野生ツツジでは分布域がもっとも広い。酸性土壌に向くツツジが多い中、本種はその代表的な種である[7]

特徴

半落葉広葉樹。低木で高さは1 - 4メートル (m) になる[7]。若い幹は赤褐色から褐色で、滑らかである[8]。成木になると樹皮が浅く割れて薄くはがれる[8]。若いは赤褐色で上向きで淡褐色の伏した剛毛が密生する[8]

互生し、葉柄は長さ1 - 3ミリメートル (mm) になる。春葉と夏葉の別があり、春葉は春に出て秋に落葉し、夏葉は夏から秋に出て一部は越冬する[7][8]。春葉は長さ2 - 5センチメートル (cm) 、幅0.7 - 3 cmになり、卵形、楕円形、長楕円形、卵状長楕円形など形状や大きさに変化が多く、先は短くとがり先端に腺状突起があり、基部は鋭形、葉の両面、特に裏面の脈上に長毛が生える。夏葉は春葉より小型で、長さ1 - 2 cm、幅0.4 - 1 cmになり、倒披針形、倒披針状長楕円形で、先は丸く先端に腺状突起があり、基部はくさび形、葉の両面に毛が生える。

花期は4 - 6月[7]。枝先の1個の花芽に2 - 3個のをつける[7]。花色は、ややオレンジ色がかった赤色がふつうで[9]、品種・変種によっては赤、紅紫色など濃いものや淡いもの、まれに白色がある。花柄は長さ3 - 4 mmになり、花冠の筒はやや太く、径3 - 4 cmの漏斗形で5中裂する[7]。花冠の上側内面に濃色の斑点があり、内面に短毛が散生する。雄蘂は5本[7]花柱は長さ3 - 4 cmになり無毛。

果実蒴果で長さ6 - 8 mmの長卵形で、8 - 10月に熟し裂開する。冬でも裂開した果実が枝に枯れ残っていることも多い[8]

冬芽(花芽)は越冬葉に囲まれる[8]。葉痕は三角形から半円形で、維管束痕が1個つく[8]

下位分類

  • ヤエザキヤマツツジ Rhododendron kaempferi Planch. f. komatsui (Nakai) H.Hara
  • シキザキヤマツツジ Rhododendron kaempferi Planch. f. semperflorens H.Hara
  • シロヤマツツジ Rhododendron kaempferi Planch. var. kaempferi f. album Nakai -花冠が白色で斑点が緑色の品種
  • オオシマツツジ Rhododendron kaempferi Planch. var. macrogemma Nakai -夏葉は光沢があり革質で冬も残る。花はやや肉質。伊豆七島伊豆半島南部に分布する。
  • ミカワツツジ Rhododendron kaempferi Planch. var. mikawanum (Makino) Makino -葉、花が小型で花の色に変化が多い。愛知県三河地方に分布する。
  • サイカイツツジ Rhododendron kaempferi Planch. var. saikaiense (T.Yamaz.) T.Yamaz. -葉、花が小さい。長崎県の五島列島、鹿児島県の甑島に分布する。
  • ヒメヤマツツジ Rhododendron kaempferi Planch. var. tubiflorum Komatsu -葉、花が小さく、花筒が長い。広島県、山口県に分布する。
  • ケラマヤマツツジ Rhododendron kaempferi Planch. × R. scabrum G.Don –ヤマツツジとケラマツツジの交雑種。

脚注

  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron kaempferi Planch. var. kaempferi ヤマツツジ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron kaempferi Planch. f. latisepalum (Nakai) H.Hara ヤマツツジ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron scabrum G.Don var. kaempferi (Planch.) Nakai ヤマツツジ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron obtusum (Lindl.) Planch. var. kaempferi (Planch.) E.H.Wilson f. purpuriflorum T.Yamaz., nom.nud. ヤマツツジ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron obtusum (Lindl.) Planch. var. kaempferi (Planch.) E.H.Wilson ヤマツツジ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
  6. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rhododendron kaempferi Planch. var. lucidusculum (Nakai) Sugim. ヤマツツジ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月23日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i 西田尚道監修 学習研究社編 2000, p. 16.
  8. ^ a b c d e f g h 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 76
  9. ^ 辻井達一『続・日本の樹木』中央公論新社〈中公新書〉、2006年2月25日、166頁。ISBN 4-12-101834-6 

参考文献

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、76頁。 ISBN 978-4-416-61438-9 
  • 西田尚道監修 学習研究社編『日本の樹木』学習研究社〈増補改訂ベストフィールド図鑑 5〉、2000年4月7日、16頁。 ISBN 978-4-05-403844-8 
  • 佐竹義輔ほか 編『日本の野生植物 木本Ⅱ』平凡社、1989年2月。 ISBN 4-582-53505-4 
  • 茂木透 写真、高橋秀男・勝山輝男 監修『樹に咲く花:合弁花・単子葉・裸子植物』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑 5〉、2001年7月。 ISBN 4-635-07005-0 



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