ミュージ郎
ミュージ郎とは、ローランド社のブランドのひとつであるエディロール(EDIROL)より販売されていた、デスクトップミュージック(DTM)のパッケージ製品の名称である。DTMの分野における代表的製品の一つとされている。
ミュージ郎はMIDI音源装置とDTMソフトを中心として、MIDIドライバや様々な接続インターフェースを同梱している。他にも、「DTM用語集」や「楽器図鑑」などの付録や、カラオケデータのダウンロード機能なども付属している。
なお、同社は音楽教育向けのDTM用ソフトウェア「ミュージくん音楽教室」なども販売している。
参照リンク
EDIROL製品情報 ミュージ郎 - (ローランド)
DTMソフト: | ガチャッポイド Logic Pro X 巡音ルカ ミュージ郎 VOCALOID VOCALOID-flex VOCALOID 3 |
ミュージ郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/27 22:53 UTC 版)
ミュージ郎(ミュージロウ)とはローランド社が発売しているデスクトップミュージックのパッケージ名のことである。
SCシリーズをはじめとする音源モジュールとバラードやSinger Song Writerといったシーケンサーソフトが同梱されている。DTMの定番製品となっている。音源モジュール、シーケンサーソフト以外に、専用Webサイトとリンクして用語集の閲覧可能なソフトやネットからダウンロードできるPCカラオケのソフトも同梱されている。
主な製品
- 初代ミュージ郎
- ミュージくんの音源MT-32にPCM音源を追加し、拡張波形のカードを搭載したCM-64を同梱。温かみのあるアナログシンセ風のLA音源+リアルなPCM音源が当時としては画期的だった。付属ソフトは譜面に直接マウスで入力する方式のもので、後にその進化版がダイナウェアより「Ballade」として発売されている。
- ミュージ郎Jr.BOARD
- CM-32L相当の音源とMPU-PC98をPC-9801のCバスカードに搭載したLAPC-Nを同梱。ソフトは初代ミュージ郎と同じくballade。なお、MIDIケーブルを接続する際には別途専用 MIDI コネクタボックス MCB-2を購入する必要があった。MCB-2との接続コネクタは D-SUB15ピンを採用しており、Cバスパネル側には「MIDI CONNECTOR BOX MCB-2 ONLY」との表記がある。MIDI I/O は2系統あり、LA音源用 MIDI IN/OUT と 標準MIDI用 IN/OUT の計4個の DIN規格である5ピンコネクタを装備している。
- ミュージ郎Jr.NOTE
- PC-9801シリーズのノートパソコンに接続可能なCM-32L相当の小型音源モジュールCM-32LNを同梱。
- ミュージ郎55
- 音源にSC-55mkIIを同梱。
- ミュージ郎BASIC
- 音源にSC-7を同梱。ソフトはミュージ郎55に同じ。
- ミュージ郎300
- 音源にCM-300を同梱。
- ミュージ郎500
- 音源にCM-500を同梱。
- ミュージ郎300BOARD
- IBM-AT互換機用モデルは音源にSCC-1A(ISAバス用ボードで音源部はSC-55相当)を同梱。
- NEC PC-98用Cバス用モデルも存在した。
- ミュージ郎BOARD II
- 音源にSCC-2(ISAバス用ボードのMPU-401にWave Blaster互換のSCB-55を組み合わせたもので音源部はSC-55mk2相当)を同梱。
- ミュージ郎5500
- 音源にSC-55STを同梱。
- ミュージ郎8800
- 音源にSC-88VLを同梱。
- ミュージ郎SK-50
- 音源にMIDIキーボード・スピーカー一体型音源SK-50IVを同梱。買って直ぐにリアルタイム入力を楽しめる。
- ミュージ郎XP-10
- 音源にXP-10を同梱。
- ミュージ郎88Proシリーズ
- 付属音源はSC-88Pro、SK-88Pro、SC-88ST Proの3種類から選択できた。
- ミュージ郎8850・ミュージ郎8820
- ミュージ郎8850は音源にSC-8850を、ミュージ郎8820にはSC-8820を同梱している。どちらもシーケンスソフトとしてSinger Song Writer 5.0をバンドルしている(但しMacintosh版はSinger Song Writer 4.0 for Macintoshをバンドル)。Singer Song Writer 5.0は新たに2トラックのステレオオーディオの録音/再生に対応し、この時期にDTMのスタンダードがMIDIからDAWに移行していることを窺い知ることができる。
- ミュージ郎デジタル・スタジオ
- オーディオ・インターフェイスを搭載させた音源SC-D70に、Cakewalk Home Studio9をバンドルさせたパッケージ。
- ミュージ郎ソナー・デジタル・スタジオ
- DAWソフトであるCakewalk SONARをバンドルしている。音源としてSC-D70を同梱している。
- ミュージ郎V6シリーズ
- さらにオーディオ機能を強化したSinger Song Writer 6.0をバンドルしたパッケージ。付属音源はSC-8850、SC-8820、SC-D70の3種類から選択できた。このシリーズを最後に、Singer Song Writerのバンドルは終了している。
- →「Singer Song Writer」も参照
- ソナー・デジタル・スタジオ SD-90同梱モデル
- 製品番号からミュージ郎の後継パッケージと考えられるが、製品名から「ミュージ郎」の名前が完全に消えた。DAWソフトであるCakewalk SONARをバンドルし、音源としてSD-90を同梱している。
- ミュージ郎ネットスタジオ
- インターネット上のコンテンツを利用した、他のパッケージと一線を画す製品。音源としてSD-20を同梱。シーケンスソフトにはコンテンツに対応した「ミュージック・クリエーター」(Cakewalk系ソフト)がバンドルされている。インターネットに接続不能な環境下での動作は保証外。
- PCレコーディングパック
- 製品番号からミュージ郎の後継パッケージと考えられるが、製品名に「ミュージ郎」がない。オーディオ・MIDIインターフェースUA-20を同梱し、Cakewalk Home Studio、ソフトウェア音源のHyper Canvasをバンドルしている。ノートパソコン1台でDAWを構築できるパッケージとなっている。
関連項目
ミュージ郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 13:46 UTC 版)
「Singer Song Writer」の記事における「ミュージ郎」の解説
1990年代のいわゆるmidi時代に本製品はローランド社のDTM入門者向けパッケージ製品『ミュージ郎』にバンドルされていた。当時の評価はあくまで他のシーケンスソフトを補佐する「アレンジができるソフト」という位置づけだった。だがSSW 5.0でSSW上で音源のインサーション・エフェクト等を操作できる「音源コントローラー」機能を搭載させて音源との親和性を高めたことにより、SSWがミュージ郎のメイン・シーケンスソフトとなった。 しかし、2000年にローランドがDTM音源にオーディオインターフェイスを搭載させた新型音源SC-D70をリリースすると、ローランドは以前からオーディオ機能に強かった「Cakewalkシリーズ」をメイン・ソフトに採用して、オーディオを扱うことを前提としたパッケージ「ミュージ郎Digital Studio」を発売した。さらに、翌2001年にはSSWが6.0VSを発表してオーディオ機能を強化するものの、「Cakewalkシリーズ」も「SONAR」へと変貌を遂げ、パッケージ品も「SONAR Digital Studio」となった。しばらくは並行してSC-8850・SC-8820にSSW 6.0をバンドルさせた「ミュージ郎V6」が販売されていたが、DTMでオーディオを扱うことが常識化し、2002年には「ミュージ郎シリーズ」は消滅し、SSWのバンドルは終了した。 この頃になるとソフト自身も成熟し、開発ペースが遅くなった。さらに制作元であるインターネット社が最も安価で売れ筋であるLiteシリーズと同社の波形編集ソフトウェア「Sound it!シリーズ」を重視した販売戦略、新コンセプト音楽作成ソフトウエア「MIXTURE」の発表などを行っているため、SSWはバージョンアップ2009年までの7年に渡り一次停止した(後述)。
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