フト・イとは? わかりやすく解説

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ふと・い【太い】

読み方:ふとい

[形][文]ふと・し[ク]

棒状のものの径が大きい。周囲大きい。また、肢体などに肉や脂肪ついている。「—・いパイプ」「首が—・い」⇔細い。

線状のものの幅が大きい。「—・い線」⇔細い。

声量が豊かである。また、低く重々しい声である。「—・い声」⇔細い。

大胆である。また、落ち着いている。「神経が—・い」⇔細い。

横着である。ずうずうしい。「食い逃げとは—・い奴だ」「—・い了見

物事規模大きい。勢いが盛んである。⇔細い。

苦心して—・くした身代を」〈木下尚江良人の自白

[補説] 動詞ふとしく」の誤用から生じたシク活用の例が近世以降認められる

埋もれ木のふとしきを掘り得れば」〈読・莠句冊

[派生] ふとさ[名]


ふと‐い〔‐ゐ〕【太×藺/×莞】

読み方:ふとい

カヤツリグサ科多年草池沼などに生える。は高さ1〜2メートル円柱状で太く中空鱗片(りんぺん)状で、褐色帯びる。夏、黄褐色の穂をつける。おおい。おおいぐさ。まるすげ。《 夏》「放牧の馬あり沢に—あり/虚子

太藺/莞の画像
撮影広瀬雅敏

太藺


太藺

読み方:フトイ(futoi

カヤツリグサ科多年草

別名


読み方:フトイ(futoi

カヤツリグサ科多年草

別名 太藺


太藺

読み方:フトイ(futoi

カヤツリグサ科多年草

季節

分類 植物


フトイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/22 15:21 UTC 版)

フトイ
フトイ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
階級なし : ツユクサ類 commelinids
: イネ目 Poales
: カヤツリグサ科 Cyperaceae
: フトイ属 Schoenoplectus
: フトイ S. tabernaemontani
学名
Schoenoplectus tabernaemontani

(C.C.Gmel.) Palla

シノニム

Scirpus lacustris Schoenoplectus tabernaemontani C.C.Gmel.

フトイ(太藺、Schoenoplectus tabernaemontani (C.C.Gmel.) Palla)とはイグサに近い姿のカヤツリグサ科の植物である。

「フトイ」という名前は「太い」ではなく「太藺」、つまり「太い藺草」の意味である。実際にはイグサ科ではなく、カヤツリグサ科フトイ属に属する。ただし、その姿はさほどイグサに似ている訳ではない。古名は「ツクモ」(九十九)[1]

日本全土に分布する。

特徴

フトイの花序

湿地や浅いなどに生育する大柄な多年草で、高さは2m近くにもなる個体もある。地下茎は太くて横に這い、全体としてはまばらに花茎を立てて大きな群落を作る。地下茎の節から花茎を直立させる。花茎の基部には鞘があって、その先端は少しだけ葉の形になる。しかし花茎の長さに比べるとあまりに小さく、目立たない。花茎の断面はややいびつな円形。

花茎の先端には花序がつく。いくつか枝が出てその先端には小穂がつき、小穂の基部からさらに枝が出るようにして多数の小穂が散房状につく。花序の基部には苞が一つあるが、花序より短くて目立たない。そのためイグサのようには見えず、花序が花茎の先端に上を向いてついているように見える。

利用

観賞用

日本では、時に庭園の池などで観賞用に栽培される。フトイの変種であるシマフトイは花茎に白い横縞模様があり、鑑賞価値が高いものとして栽培されている。フトイは昔から夏の水物花材として多く使われてきた[2]。シマフトイも同様に水物花材として使われる[2]

脚注

[脚注の使い方]
注釈
出典
  1. ^ 日本国語大辞典, デジタル大辞泉,大辞林 第三版,精選版. “九十九(ツクモ)とは” (日本語). コトバンク. 2019年12月4日閲覧。
  2. ^ a b 工藤 (1985), pp. 114–115

参考文献

  • 工藤 和彦 『作例と解説 いけばな花材ハンドブック 夏(二)』八坂書房、1985年。ISBN 4-89694-555-7 

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、Schoenoplectus tabernaemontani (カテゴリ)に関するメディアがあります。
ウィキスピーシーズには、フトイに関する情報があります。


「フトイ」の例文・使い方・用例・文例

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