フジテレビ・BPOの対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 07:20 UTC 版)
7月3日、フジテレビが定例会見で「フジの制作側がスケジュールや演出を含む撮影方針に従わせる誓約書を出演者側と交わしていた」ことを明らかにした。 誓約書には「スケジュールや撮影方針(演出、編集を含む)に関して、全て指示・決定に従う」との項目があり、誓約内容に違反して制作に影響が出た場合『出演者側が1話分の制作費を最低額とする損害賠償を負う』内容も盛り込まれていた。これについてフジは「無理強いなどはない」「感情表現をねじ曲げるような指示はしていない」とし、「演出とは段取りなどのことで、スタッフの言うことを全て聞かなければならないということではない」と強調した。 しかしながら、東京スポーツ紙は、ある芸能プロ関係者の話として、「いくらスタッフの言うことをすべて聞かなくていいと言っても、損害賠償をチラつかせられれば、従わざるを得ず、事実上の無理強いと判断されても仕方がない。そもそも、番組の生みの親でチーフプロデューサーの太田大氏は『台本も指示も一切ない』と言っていたはず。番組側も演出なしをうたい文句にしていたのに、実際には撮影方針という名の演出があったならば、事実上のヤラセではないか」と論じて非難している。 2021年3月30日、BPOの放送人権委員会は木村の母親による「娘は番組の過剰な演出によって凶暴な女性のように描かれ、みずからの命を絶った」との申立てについて「放送を行う決定過程で出演者の精神的な健康状態に対する配慮に欠けていた点で放送倫理上の問題があった」とする見解を公表した。その一方、人権侵害は認められないとしている。同年4月3日放送のフジテレビの自己検証番組「週刊フジテレビ批評」で「ザ・ノンフィクション」「情熱大陸」を手がける元社員でドキュメンタリー監督の大島新は、「Netflixでの先行配信のあとSNS上で誹謗中傷を受けて花さんが自傷行為を行った。そのことを知った時点で放送は見送るべきだった」としてBPOの見解はフジテレビに甘かったと述べている。「制作側が場所をしつらえて撮影している。出演している方は制作側の意図や期待にこたえようとすると思う。ドラマのような台本がないにしても、そういう空気になっていって、より言動が過激になっていったりドラマチックになる傾向がある。それによってSNSも白熱してしまう」とリアリティ番組の構造の危うさにも言及している。
※この「フジテレビ・BPOの対応」の解説は、「木村花」の解説の一部です。
「フジテレビ・BPOの対応」を含む「木村花」の記事については、「木村花」の概要を参照ください。
- フジテレビ・BPOの対応のページへのリンク