【ファイブ・セブン】
Fabrics National Five-seveN (FN-FN)
ファブリック・ナショナル社が開発した半自動式拳銃。P90との弾薬共通化を主眼に設計された。
「ファイブ・セブン」という名前は、その口径である5.7mmに由来する。
ちなみに"Five-seveN"の最初と最後を大文字にするのは、メーカー名(FN)との語呂合わせだといわれている。
P90の5.7mm×28口径弾はコンパクトでありながら優れた特性を持っており、拳銃弾にも応用できると考えられた。
しかしオリジナルのSS90はグリップ内の弾倉に収めるにはやや長すぎたため、これをテレスコピック弾にして全長を縮めたSS190がP90との共通弾として開発された。
(ただし減音器用の亜音速弱装弾は、回転不良の原因となるため共用することができない)
20発もの装弾数を持ち、かつ個々の弾丸の威力は大きいものでありながら、銃のサイズは一般的な中型拳銃よりもやや大きい程度に収まった。
銃本体はポリマー樹脂を多用したフレームやストライカー激発機構、フレーム前部のマウントレールなど、近年の流行を採り入れた取りまわしの良いものとなっている。
また、円弧を二つ組み合わせた形状の用心金が、外観上の大きな特徴となっている。
P90と同様に民間への販売ができず、普及が滞っていたが、2005年にアメリカの拳銃装弾数規制が撤廃されたのを受け、市販も開始された。
ただしフルメタルジャケット弾はボディーアーマーを貫通するため、犯罪に悪用されるおそれが大きく市販されていない。
かわりに市場へはソフトポイント弾が供給されているが、そこそこの威力はあるものの威力の割には高価であり、実用面からの人気があるとは言い難い。
FN Five-seveN
(ファイブ・セブン から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 16:28 UTC 版)
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2019年10月) ( |
Five-seveN USG | |
概要 | |
---|---|
種類 | 自動拳銃 |
製造国 |
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設計・製造 | FN社 |
性能 | |
口径 | 5.7mm |
銃身長 | 112.5mm |
ライフリング | 8条右回り・1:9inch |
使用弾薬 | 5.7x28mm弾 |
装弾数 | 10・20・30発 |
作動方式 | 銃身遊動遅延ブローバック |
全長 | 208mm |
重量 | 645g(空マガジン装着) |
銃口初速 | 650m/s(SS190) |
有効射程 | 50m |
FN Five-seveN(FN ファイブセブン)は、ベルギーのFN社が開発した自動拳銃。P90用サイドアーム(補助兵器)として開発された。名称は5.7mm弾を使用することに由来し、「Five-seveN」と表記されるのは、FN社の名前に由来する。
初期モデルではダブルアクションオンリーだったが、現行モデルFive-seveN USGではシングルアクションも可能となっている
特徴

弾薬にP90と同じ5.7x28mm弾を使用する。この弾薬は小銃用の弾薬をそのまま短くしたような形状で、高い初速で発射されるため貫通力が高く、SS190弾では100mほどの距離があってもボディアーマー(NIJ規格レベルIIIA以下のもの)を貫通するとされる。
そのため、犯罪に用いられると危険という保安上の理由から販売先は政府組織・法執行機関に限られていたが、2005年のSHOTショーにて、貫通力を落としたスポーツ用弾薬とともに民間向けモデルが発表された。
貫通力に優れる拳銃弾として、以前から共産圏のソビエト連邦で開発されたトカレフTT-33で使用する7.62x25mmトカレフ弾(のうち、鉄製コアを使用しているもの)が存在したが、Five-seveNの5.7x28mm弾は材質の見直しによってトカレフに匹敵するかそれ以上の貫通力を持ちながら、人体に対する破壊力を高めている。
スライドやフレームはプラスチックで覆われているため、連射をしても表面温度は素手で触れられる程度にしか上昇せず、金属フレームの銃の問題点である寒冷地での皮膚の張り付きも起こらない。作動方式は一般的なショートリコイル方式ではなく、銃身遊動遅延ブローバック方式となっており、ハンマーはスパー部分等が露出しておらず、内蔵式のインターナル・ハンマーである。セーフティレバーはエジェクション・ポート下方(本体右側)に設けられている。
装弾数は標準で20発だが、30発のロングマガジンやアメリカの一部の州での規制に対応した10発マガジンも存在する。但し、使用する5.7x28mm弾自体が前後に長く、それに比例してグリップも前後に長いためにやや握りづらくなっている。
2013年ショットショーにて、Five-seveN MK2という新モデルが発表された。 新モデルではスライド前部にもコッキング用セレーションが追加され、旧モデルで灰色だった操作系統はすべて黒色樹脂になった。また、アジャスタブルサイトの形状も変更された。
2022年6月、FN社はMK2を大幅に改良したモデルとしてFive-seveN MK3 MRDを発表した[1]。グリップ形状の調整など人間工学に基づいた改設計がなされているほか、同社によって開発された小型ドットサイトの装着にも対応している。
登場作品
脚注
- ^ “FN Five-seveN® Mk3 MRD” (英語). FN HERSTAL. 2022年6月30日閲覧。
関連項目
外部リンク
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