ヒュンダイ・トラジェとは? わかりやすく解説

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ヒュンダイ・トラジェ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/17 23:23 UTC 版)

ヒュンダイ・トラジェ
FO型
トラジェXG 2000年改良型
トラジェXG 2002年改良型
トラジェXG 2004年改良型
概要
別名 ヒュンダイ・トラジェGL8(インドネシア
ヒュンダイ・ハイウェイバン(オランダ
製造国 韓国蔚山広域市
インドネシアブカシ
販売期間 1999年 - 2008年
ボディ
ボディタイプ 5ドアミニバン
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
変速機 5段MT
4段AT
系譜
後継  グランドスタレックス
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トラジェTRAJET、: 트라제 XG)は、大韓民国現代自動車によってかつて製造・販売されていたミニバン型の乗用車である。

初代(FO型、1992年-2007年)

概要

XG型グレンジャーEF型ソナタと同じプラットフォームLZ型エクウスと同じサスペンションを使用して乗り心地を上質にすることで、韓国では高級感を演出するためか車名にXGをつけ「トラジェXG」として販売された(韓国で放映された登場時のCMにはXG型グレンジャーが登場しており、キャッチコピーは「もうひとつのXG」と銘打たれていた[1])。なお、輸出仕様車はXGはつけず「トラジェ」として販売された。

デザインはドイツフランクフルト近郊のリュッセルスハイムに設立されたヒュンダイの欧州R&Dセンターが手がけた。

発売当初は2.7L V型6気筒デルタガソリンエンジン、2.7L V型6気筒デルタLPGエンジン、2.0L シリウスIIガソリンエンジンの3種類のエンジンにコラムシフト式の4速ATフロアシフト式の5速MTの2種類のトランスミッションをラインナップ。シート配列は6人乗り仕様(2.7L V型6気筒ガソリンエンジン)、7人乗り仕様(2.0L ガソリンエンジン)、9人乗り仕様(2.7L V型6気筒LPGエンジン)の3種類をラインナップ。フットパーキングブレーキを採用して前席スペースの実用性を向上させ、6人乗り仕様はウォークスルー機能も採用した。その他、発売当時はまだ先端技術であったタイヤ空気圧警報システムや韓国では初となる音声警報システム、車両検知センサーなどを装備した。

韓国では発売初日に15,342台が契約された[2]。この記録は韓国で発売された車の発売初日での最高契約記録となる。これは発売当時の原油価格の高騰に伴うLPGブームが起きていたことによるもの。

歴史

日本仕様車

2001年から2003年にかけて日本に輸入された。日本仕様車は基本的に欧州仕様車をベースにしており、2.0L直列4気筒と2.7L V型6気筒FF方式のモデルが輸入された。シート配置は「2-2-3」の7人乗り仕様のみの設定だったが、欧州では「2-3-2」の7人乗り仕様、韓国では「3-3-3」の9人乗り仕様の設定もあった。日本仕様車においても欧州流儀に2列目、3列目シートは着脱可能であり、取り外した場合ちょっとした商用車並みのラゲッジスペースを確保できるという美点があったが日本においては外したシートの置き場所確保が困難な事情もあってかこの機能はそれほど評価されなかった。

捕らえ所のない印象のスタイルが災いしたのか、マツダ・MPVトヨタ・エスティマを初めとする競合車種との販売競争に敗れ、2003年には日本への輸出を終了した。

後継車種

本来は「ポルティコ」という後継車種が2008年 - 2009年頃に登場する予定で、北米市場でも現地テストを実施するなど発売予定だったが、当時発生した世界金融危機の余波で計画中止となった。また、2021年にトラジェと同様のポジションであるクストが発売されたが、中国市場向けの車種であり韓国および世界市場では販売されていない。

そしてその後のCUV流行や7人乗りSUVの充実(例:マックスクルーズパリセード)もあってか、ヒョンデのミニバンはトラジェ、及び同世代のグレースマトリックス/ラヴィータ以降は2025年3月に至るまでスタレックス及びその後継たるスターリアと北米専売車種にして2代目キア・カーニバルの兄弟車たるアントラージュしか存在していない。

ラインナップ

1999年 - 2000年

  • 6人乗り仕様V型6気筒2.7L ガソリンエンジン GOLD
  • 7人乗り仕様直列4気筒2.0L ガソリンエンジン GLS
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GLS
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GOLD

2000年

  • 6人乗り仕様V型6気筒2.7L ガソリンエンジン GOLD
  • 7人乗り仕様直列4気筒2.0L ガソリンエンジン GL
  • 7人乗り仕様直列4気筒2.0L ガソリンエンジン GLS
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GL
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GLS
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GOLD

2000年 - 2004年

  • 6人乗り仕様V型6気筒2.7L ガソリンエンジン GL
  • 7人乗り仕様直列4気筒2.0L ガソリンエンジン GLS
  • 7人乗り仕様直列4気筒2.0L ガソリンエンジン GOLD
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GL
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GLS
  • 9人乗り仕様V型6気筒2.7L LPGエンジン GOLD
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L HTIディーゼルエンジン GL
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L HTIディーゼルエンジン GLS
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L HTIディーゼルエンジン GOLD
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L CRDIディーゼルエンジン GL
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L CRDIディーゼルエンジン GLS
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L CRDIディーゼルエンジン GOLD
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GL
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GLS
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GOLD

2004年 - 2007年

  • 7人乗り仕様直列4気筒2.0L ガソリンエンジン GL
  • 7人乗り仕様直列4気筒2.0L ガソリンエンジン GLS
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GL
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GLS
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GL
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GLS
  • 9人乗り仕様直列4気筒2.0L VGTディーゼルエンジン GOLD

車名の由来

トラジェはフランス語で「旅行」、「」を意味する[5]

XGは「eXtra Glory」の略語で「最高の栄光」を意味する。

脚注

  1. ^ 当時のCMのYouTube映像
  2. ^ 박세용기자. “ヒュンダイ・トラジェ、発売初日の契約記録を更新” (朝鮮語). n.news.naver.com. 2024年5月12日閲覧。
  3. ^ 下半期に発売される新型車、事前プレビュー” (朝鮮語). NAVER Newslibrary. 2024年5月12日閲覧。
  4. ^ 【リコール】ヒュンダイ『トラジェ』の燃料漏れ”. レスポンス(Response.jp) (2004年2月12日). 2024年5月13日閲覧。
  5. ^ 現代自動車の名前と意味2 - 車種の車名と意味” (朝鮮語). blog.naver.com. 2024年5月12日閲覧。

関連項目

外部リンク


ヒュンダイ・トラジェ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 03:49 UTC 版)

ワイルド・スピード EURO MISSION」の記事における「ヒュンダイ・トラジェ」の解説

路上駐車車両。チップ・ガンにより制御不能に陥ったテズのM5 E60突っ込み大破

※この「ヒュンダイ・トラジェ」の解説は、「ワイルド・スピード EURO MISSION」の解説の一部です。
「ヒュンダイ・トラジェ」を含む「ワイルド・スピード EURO MISSION」の記事については、「ワイルド・スピード EURO MISSION」の概要を参照ください。

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