バイクブーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 06:28 UTC 版)
1980年代初頭から始まった日本のバイクブームは、それにともない芸能人がレースに参加したり、日本映画の「汚れた英雄」、週刊少年サンデーの「ふたり鷹」、週刊少年マガジンの「バリバリ伝説」、「資生堂 TECH21」のCM等、業界外のメディアがレースやそれを取り巻く環境を取り上げることが多々あり、元々ロードレースに興味がなかった人々を巻き込んで加熱し、ブームが起こった。後にバブル景気と呼ばれた社会背景も手伝ってロードレースへのエントリー数も増加し、改造範囲が狭いカテゴリの存在や、そのレースでの優劣がセールスに繋がることもあり、メーカー各社も毎年のようにモデルチェンジ(年次改良)を繰り返し、最新のテクノロジーを投入して性能向上を図った。そういった背景からレプリカモデルは高価格であり、エンジンの出力特性が街乗りに合わない、ハンドル切れ角が少ない、ライディングポジションが窮屈、転倒した際の修理代が高額、購入してもすぐに型落ちになってしまうなど、実用や維持費の面で数々のネガがあるにもかかわらず購買欲を刺激することとなり、販売台数は増加した。 レーサーレプリカの流行はレーサーレプリカブームと呼ばれた。代表的な車種は2ストロークのヤマハ・TZR、ホンダ・NSR、スズキ・ガンマ、4ストロークのヤマハ・FZR、スズキ・GSX-R、ホンダ・CBR、ホンダ・VFR、カワサキ・ZXRなどであった。また、モトクロス競技専用車両(モトクロッサー)をベースに市販化されたオフロードモデル(デュアルパーパスモデル)にもSUZUKI RMX250などレーサーレプリカと呼ばれるモデルがあった。 レーサーレプリカブームは、ロードレースに対するブームの沈静化と主たる400 ccのマーケットにおいて必要十分の性能でお手頃価格であり日常の使い勝手が良い、カワサキ・ゼファー、ホンダ・CB400スーパーフォア、スズキ・バンディットなどに代表されるネイキッドバイクや、大型自動二輪免許の取得(いわゆる「限定解除」)が容易になったことから大型バイクにマーケットが移行したことにより衰退した。 スズキ・1979年RG500バリー・シーン車 スズキ・RG500Γ
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