カストロールの香り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 05:38 UTC 版)
いわゆる「カストロールの香り」という言葉は1960年代から使われており、当時のカミナリ族が使用していたオートバイの大半が2ストロークエンジンで、スタイルがレース指向だったので、当時の植物性レーシングオイル「カストロールR30」を使用する者が多く、ひまし油ベースのこのオイルの強烈な甘い香りを称して「カストロールの香り」と言われる。後に当時の香りを懐かしんだファンのウケを狙って「カストロールスーパースポーツ」という廉価版2ストロークオイルも発売された。 上記R30はカストロール社創業時からの伝統をひきつぐ100パーセント植物性オイルで、2サイクル4サイクルどちらにも使え、皮膜保持性能は現代の化学合成オイルをもってしてもひけをとらないほどの高性能オイルであり、第一次世界大戦後の航空レース華やかりしころに全盛を極めた。ただし、極端に耐酸化性能が悪く一般用にはまったく使えない代物であるが、その高性能から航空機レースや自動車、オートバイレースに限って長く使われていた。後の1980年代のバイクブーム時代には化学合成オイルと植物性オイルをつかった「A747」が発売され、「R30」の需要は落ちて行った。2010年代後半までには双方とも日本国内では絶版となっている。
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