ノリの赤ぐされ病菌とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 生物 > 菌類 > > ノリの赤ぐされ病菌の意味・解説 

ノリの赤ぐされ病菌 [Pythium sp.]

 赤ぐされ病は日本各地養殖されているノリ(紅藻アサクサノリ)の真菌病(かび病)として古くから知られ、しばしば甚だし被害もたらしてきた。このかび病については日本病理学的な研究が行われて1947年報告され"ノリの赤ぐされ病"と命名された。この病気以前1月から3月頃に多発していたが、ノリ養殖法改良されてから、10月から12月にかけて多く発生し春先に再び蔓延する場合が多い。
症状ノリ養殖場の"ひび"(養殖支柱)の上生育したノリ体に初め褐色斑点現れ次第にその斑点(5-20mm)が赤錆色変化しその後斑点黄緑色から淡黄色になってやがて褪色する病状が進むとノリ全体病巣部が広がり腐敗して穴があいて脱落する。病班部には発育した原因菌ノリ細胞貫通しているのが観察されるまた、その周辺紅素(フィコエリスリン)の赤色針状結晶をみることがある
原因真菌であるピチウム鞭毛菌類(以前藻菌類の1群)の卵菌類、ツユカビ目、フハイカビ科に属する。菌糸(径1.5-3.0μm)は区切りがなく、枝分かれ多く菌糸内に多数の小顆粒をつくる。成長する菌糸ノリ体外へ小突起をだし、その先腎臓型の遊走子(7-14×4-8μm)を含む球状の嚢をつくる。生育した遊走子は2本の鞭毛泳ぎまわるまた、生育条件が悪い時は造卵器造精器をつくる。このかびは生きたノリ寄生するが、枯死したノリには寄生しない。発育12-24適している。また、紅藻類アサクサノリ以外にマルバアマノリ、オニアマノリにも寄生して同じよう症状になるが、アオノリアオサヒトエグサなどの緑藻類には寄生しない。




ノリの赤ぐされ病菌と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ノリの赤ぐされ病菌」の関連用語

1
72% |||||

ノリの赤ぐされ病菌のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ノリの赤ぐされ病菌のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
微生物管理機構微生物管理機構
Microbes Control Organization Ver 1.0 (C)1999-2024 Fumiaki Taguchi

©2024 GRAS Group, Inc.RSS