トリチェリ (Torricelli, Evangelista)
トリチェリという人は
エバァンジェリスタ・トリチェリ
ガリレイの晩年の弟子で、病弱になっていたガリレイの友人であり秘書であった。
トリチェリの主な経歴
1643年、真空の実在を証明する。 1630年、ガリレイは「自然が真空を嫌うのには限界がある」と発表した。 ポンプで水をくみ上げるとき、10メートルを超える井戸ではポンプが働かなくなることなどから気づいたとされるが、 この発表は真空の存在を決定するものではなかった。
ガリレイの説は、ポンプは局所的に真空を作り出し、水はその真空を埋めようとして上昇するが、この水の上昇には限度があるというものであったが、 トリチェリは、水が上昇するのは真空によって引き上げられるのではなく、空気の圧力によって押し上げられるのではないかと考えた。 有名なトリチェリの真空実験はこうして行われ、1643年、真空の存在が証明される。
水銀を満たしたガラス管を水銀槽に逆立ちさせると、ガラス管上部に何もない空間が発生する。トリチェリはこの部分が真空であるとし、また、この真空の部分が水を吸上げる実験も行っている。 トリチェリがこの実験を行った当時はすでにガリレイによって空気にも重さがあることや、気体は液体や固体に比べると密度が小さいというだけで、別段神秘的なものではないといった考え方が組み上げられており、 おかげで宗教的な批難を受けずにすんだ。
管内に残る水銀の高さが日によってわずかに違うことから、大気圧は時間と共に変化する点に気づき、この実験から気圧計が生まれている。
1644年、トリチェリの定理を発表する。 液体を入れた容器の側面に比較的小さな穴をあけたときの液体の流出速度に関するものであり、周囲の大気圧が一定で、液面の降下速度を無視できると仮定した場合におけるベルヌーイの定理の変形である。
エバァンジェリスタ・トリチェリ
真空中での放電現象(グロー放電)の発見は18世紀のことになる。 トリチェリの功績を記念して真空度の単位にトル[Torr]が使用された。日本においての気圧の単位はパスカル[Pa]が標準とされている。
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