デビュー・アルバム制作エピソードとは? わかりやすく解説

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デビュー・アルバム制作エピソード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 14:20 UTC 版)

ボストン (バンド)」の記事における「デビュー・アルバム制作エピソード」の解説

デビュー・アルバム幻想飛行』のほとんどをトム・ショルツ一人作った事実を、当初CBS側はにわかに信じなかった。デモテープ聞いた担当者は「現存するあらゆるロック・ミュージック作品の中で、最も素晴らし作品である」と評価したと言われる制作 アルバム制作ショルツ完成度の高いデモ・テープ内容を、プロスタジオクオリティ忠実に再現することに費やされた。ブラッド・デルプボーカル以外はほとんどすべての楽器ショルツ自身演奏しており、バンドのメンバーデビューにあたってライブ活動行なうために集められた。当初ライブ活動のことは念頭になかったショルツであるが、アルバムの発売合わせてツアー敢行することでプロモートとし、アルバム売上確実なものへとするのが当時セオリーであったので、当然ツアーはするものと考えていたレーベルの強い勧めに従って急遽オーディション行ったと言われている。 再録音にあたっては、デモ・テープ同様ブラッド・デルプによりボーカル付けられた(メインボーカルだけにとどまらずハーモニーあらゆるコーラスはデルプによるもの)。またシブ・ハシアンとジム・マスデアによってドラム・パートが録音され、バリー・グドローによる印象的なリードギター付け加えられた。それらの音源持ってショルツ自身スタジオにこもりミックス作業没頭する。しかしレーベル側からの「プロクオリティで」という強い圧力はかかり続けたエピック・レコードから立てられ音楽プロデューサーのジョン・ボイランはこの問題解決するため、集められバンド・メンバーによるレコーディングを「1曲だけ」プロスタジオで行いレーベル側の目くらまし利用したと言われる全曲さまざまな音源を何重に重ね、独特の分厚い重厚感持たせた楽曲群だが、多重録音に必要とされるリズムボックス一切使用せず、曲のテンポ全て手拍子」で測っていた。ただしそのことにより、いわゆる一発録り」的な迫力生まれ、ほとんどショルツ一人演奏であるにもかかわらずあたかもビッグバンドあるかのような迫力あるサウンドとなっている。しかし、逆にショルツ一人が関わったミックス作業には、大変な労力が必要となったリマスター盤 発表から30年後の2006年デビューアルバム幻想飛行発売30周年記念として、『幻想飛行』『ドント・ルック・バック』のショルツ自身によるデジタル・リマスター再発盤リリースされ話題となり、今の「CD時代」に合わせ音質向上したが、そもそもこの「30年前録音ミックスクオリティの高さ」がかえって浮き彫りとなった。 その他 アルバム・ジャケット刻印された「No Synthesizers Used(シンセサイザー使用せず)」「No Computers Used(コンピュータ使用せず)」という有名なクレジット決しハッタリではなく、その綿密に手を加えられ音源と、膨大な時間労力費やしたミックス作業物語るものである初期の作品は、各バンドメンバークレジットあり体裁上はバンドの形を取っているが、実際に全てショルツ指示通りプレイされているなど、完全にショルツ演出していた。

※この「デビュー・アルバム制作エピソード」の解説は、「ボストン (バンド)」の解説の一部です。
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