デキ1010形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 04:09 UTC 版)
「小田急電鉄の電気機関車」の記事における「デキ1010形」の解説
1927年(昭和2年)3月に、川崎造船所で製番16・17、製修2419として2両が製造され、同年7月に竣工した車体の前後に短いボンネットを持つ40t級凸型電気機関車である。武蔵野鉄道(現・西武鉄道)が発注したデキカ20形(製番23・24、製修2467、1927年5月)、上田温泉電軌(後の上田交通)が発注したデロ301(製番25、製修2520、1927年12月)などが同形機として挙げられる。 小田原急行鉄道時代には、1形 (1・2) と称したが、1941年(昭和16年)3月1日に鬼怒川水力電気に合併され社名を変更した小田急電鉄が陸上交通事業調整法に基づき1942年(昭和17年)5月1日に東京横浜電鉄等と合併し東京急行電鉄、いわゆる「大東急」になると、デキ1010形(デキ1011・デキ1012)と改番される。そして、1948年(昭和23年)に大東急が解体する際に、小田急電鉄に引き継がれた。 小田急電鉄では車両番号はED1011・ED1012とされた。1968年(昭和43年)5月にED1011が、1984年(昭和59年)7月にED1012が廃車され、形式消滅した。ED1011号は、向ヶ丘遊園敷地内にあった「小田急鉄道資料館」の施設脇に静態展示されていたが、向ケ丘遊園閉園に従い資料館も閉鎖され、その後撤去された後に解体されている。また、ED1012号は廃車後も、少なくとも2004年までは海老名検車区で保管されていたが、その後解体された為現存する電機はない。 ED1011は1961年(昭和36年)10月に、特急車両の2階運転室を想定した仮運転台を前面に増設して試験運転を行った実績があるこれは小田急で初めて2階運転室を備えた3100形 (NSE) の設計に際して、運転室を2階に上げても信号機の視認に支障が生じないかを確認するためであった。
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