テレンス・コンランとは? わかりやすく解説

テレンス・コンラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/11 07:52 UTC 版)

サー・テレンス・コンラン (Sir Terence Orby Conran, CH RDI FCSD, 1931年10月4日 - 2020年9月12日) は、イギリス家具デザイナーインテリアデザイナー、ライフスタイルショップ経営者レストラン経営者、著述家である騎士 (Knight) に叙勲された「サー」である[注釈 1][注釈 2]

経歴

テレンス・コンランは1931年10月4日、イギリス、サリーのイーシャーに生まれた。父はイーストロンドンでゴムの輸入を行う会社を経営していた。ドーセット州の Bryanston School を経て、ロンドンデザインの名門セントラル・セント・マーチンズテキスタイルを学んだ。

1952年にフリーのデザイナーとなり、1956年にコンラン・デザイン・グループを設立して Summa ブランドの家具の製作を開始し、ファッションインテリアデザイナーのマリー・クヮントの一号店マリークァントのデザインを手がけた。1964年に三人目の妻のキャロライン・ハーバートと共に、後に斬新なデザインを特徴としたライフスタイルショップのチェーンに成長するハビタの一号店をロンドンに開いた。

1973年にザ・コンランショップの一号店をロンドンに開いた[1]

1980年代日本へ進出し、西武百貨店と提携してハビタ館をオープンする。ハビタをマザーケア (Mothercare) とヒールズ (Heals) ブランドを合せたストアハウス (Storehouse) グループに発展させるなど、事業を拡大した。

1990年代は、プライベートで慰謝料1000万ポンドを支払い妻キャロラインと離婚し、"ストアハウス" を売却し、日本やアメリカに "ザ・コンランショップ" やレストランを次々に開いた。2000年はロンドンのリヴァプールで グレート・イースタン・ホテルをリノベーションして開業するなど新規事業に参入して成功し、レストラン分野は世界4都市に30店以上のレストランやカフェを展開している。

インテリアデザイン建築・文化事業の分野では、1987年ミシュランハウスを改装したレストラン"ビバンダム"とブルーバードガラージを開業する。デザイン奨励と社会貢献を目的として1981年に設立したコンラン財団を中核にして、1989年にデザインミュージアムを開館し、1990年代初期はタワーブリッジに隣接したシャッドテムズ地区再開発に寄与した。インテリアデザイン関係の著書や出版物も多い。

デザイン分野で功績と文化事業が評価され、1983年エリザベス2世女王より騎士 (Knight Bachelor) に叙勲され、「サー」(Sir) の敬称を許されている。

2020年9月12日、イギリス国内の自宅で死去[2]。88歳没。

家族

ファッションデザイナージャスパー・コンランは実子、作家のシャーリー・コンランは2番目の妻である。妹のひとりがアントニオ・カルルッチョと結婚していたことがある[3]

業績

日本における事業

主なデザイン活動

主なレストラン

  • Soup Kitchen
  • Orrery
  • Quaglino's
  • Mezzo
  • Pont de la Tour
  • Blueprint Café
  • Butler's Wharf Chop House
  • Bibendum
  • Bluebird
  • Bluebird Food Market
  • Sartoria
  • Alcazar

著書

  • The Essential House Book (英語版、日本語解説付き)
  • Terence Conran on Design (英語版および日本語版)
  • Terence Conran's Kitchen Book (英語版)
  • Terence Conran's New House Book (英語版および日本語版)
  • The Essential Garden Book (英語版、日本語解説付き)
  • Easy Living (英語版)
  • Terence Conran on Restaurant (英語版および日本語版)
  • Terence Conran on London (英語版)
  • From Alcazar to Zinc (英語版)

映像

  • テレンス・コンランのホームデザイン倶楽部(テレビ朝日系)

脚注

注釈

  1. ^ 日本語ではコンラン卿、英語圏では「サー・テレンス」と名前に付すか「サー・テレンス・コンラン」とする。
  2. ^ 日本の歴史の中では「卿」は、必ずしも貴族(旧華族)だけを指して用いていたわけではない。

出典

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