ダム建設による水没と保存の議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 02:12 UTC 版)
「三弦橋」の記事における「ダム建設による水没と保存の議論」の解説
夕張シューパロダムが建設される夕張市では、ダム周辺整備計画の検討を行うことを目的に、夕張市、学識経験者、北海道開発局、札幌土木現業所、住民組織対策委員会、市議会、市農協、青年会議所などから構成させる「夕張シューパロダム周辺整備検討委員会」が2001年(平成13年)11月に設立され、2004年(平成16年)8月に周辺整備の基本方針として「巨大ダム建設を契機として、夕張岳の自然や炭鉱・林業などの歴史を資産として守り育てる」ことを諮問した。そのなかで「三弦橋」の保存や活用には特に配慮することとなったが、その後の夕張市の財政破綻により周辺整備計画は具体化していない。なお、当初はシューパロダム完成後の管理用船舶運航に支障の無いよう、1連分(39.00m)を取り外す計画もあった。 2011年(平成23年)12月22日には学界と市民団体が共同で、夕張市や北海道庁、北海道開発局に産業遺産として保存するために登録文化財に申請するよう申し入れをおこなった(朝日新聞北海道地方版・2011年12月23日付)。これを受け夕張市は北海道開発局、林野庁等とも協議を行ったが、登録文化財は所有者の同意が必要であり、「廃棄物」として所有者が確定せず止む無く、2012年(平成24年)9月21日「夕張シューパロダム湖周辺の橋梁群とその景観」が夕張市文化財として指定された。2014年(平成26年)3月4日からシューパロダムの試験湛水開始により4月26日21時頃に一旦水没、試験湛水終了後の2015年(平成27年)1月頃に再度姿を現し、シューパロダムの運用開始により3月下旬には再び水没した。今後は余程の渇水が無い限り姿を現す事は無い。 2019年(令和元年)は少雨などの影響で貯水位が低下し、9月17日に4年ぶりに上弦材が湖面に姿を現した。23日には夕張川ダム総合管理事務所による見学会が開催され、約100人が参加した。また2021(令和3)年8・9月にも上弦材が湖面に出現した。
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