タクシーチケット問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/23 14:21 UTC 版)
梅原は市長在任中、タクシーチケットの不適切な使用を問題とされ、これは梅原が市長選出馬を断念する主因となった。 梅原が市長に就任した2005年(平成17年)5月から2008年(平成20年)9月末までに市長の名前で使ったタクシーチケットのうち、行き先を記入していなかった1,364枚分、総額約221万円を市に返納するとともに、2009年(平成21年)1月から3カ月間、給与を2分の1に減額された。 さらに、これらタクシーチケットのなかには、梅原の東京出張中に仙台市内で使われていたものもあったことから、梅原による他者へのタクシーチケット譲渡が発覚した。また、仙台市の監査委員が、市長名義で使われたタクシーチケット2009年(平成21年)3月までに監査した結果、梅原が公務で使用したと認められたのは全体の1割に満たない54枚であり、公務以外での使用疑いが63枚、確認が取れないものが573枚であった。この報告を受けての記者会見で梅原は、「やましいことは何もないが、3年以上経っておち、記憶が曖昧」などとした。 これらの問題については、同年4月の市議会において質疑が集中したほか、同月に行われた総務財政委員会には梅原が招致され、梅原の妻によるタクシーチケット使用の疑いが持たれた。 同年6月13日、梅原は頭髪を丸刈りにしたうえ、一連のタクシーチケット問題について謝罪した。同24日、市議会は梅原に対する問責決議案を可決、仙台市長への問責決議は、記録がある1958年(昭和33年)以降初めてであったが、これによって梅原に対する議会の不支持は決定的となった。梅原は同年7月1日、すでに表明していた次期仙台市長選挙への立候補を取り止め、一期限りで市長職を辞めることを表明することとなった。 タクシーチケット問題によって再選への立候補を取り止めた梅原だが、ほかには、街頭演説を行った際に市民から、「応援しない。今さら何やっているんだ」との厳しい声を受けたことや、必勝を祈願して選挙事務所に飾られる、支援者からの「為書き」が殆ど集まっていないことなども、再選断念の理由となっていた。また、梅原を支持していた市議会議員による「以前から出馬をやめるなら早いうちがいいと忠告していた。本人が決めたことならしょうがない」とのコメントも報じられた。
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