タキ6250形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 06:44 UTC 版)
「国鉄タキ6250形貨車」の記事における「タキ6250形」の解説
タキ1200形の後続として製作された 35 t 積車で、1967年(昭和42年)3月1日に2両(タキ6250, 6251)が川崎車輛(現・川崎重工業車両カンパニー)で、1968年(昭和43年)7月9日から1973年(昭和48年)10月2日にかけて9両(タキ6252 - 6260)が日本車輌製造で製作された。 荷重増大に対応してタンク体が拡大され、タンク体の内径 1,700 mm 、タンク全長 8,800 mm で、実容積は 18.9 m3 である。タンク形状はタキ1200形に比べ、径が太く長さが短い。 台車は枕ばねに重ね板ばねを用いた TR41C 形を用いたが、走行安定性向上のため後年に枕ばねを改造し、オイルダンパ併用2重コイルばねを用いた TR41DS 形としている。ブレーキ装置は制御弁に K 三動弁を、ブレーキシリンダに UC 形差動シリンダを用い、積荷の有無で2段階にブレーキ力を切り替える「積空切替機構」を併設した KSD 方式(積空切替式自動空気ブレーキ)である。補助ブレーキ装置は足踏み式のブレーキテコを側面の片側または両側に設ける。 製作2社で細部の仕様が異なり、初期製作の川崎車輛製車両ではタンク体断熱材層の厚さは 75 mm で、台枠は側梁を設けた長さ 9,800 mm の平形構造、タンク体と台枠との固定は中央下部の受板とタンク体両端部の帯金とを併用する。帯金は内部タンクを緊締するため、外部に露出しない。側ブレーキは車体側面片側のみに設けられる。日本車輌製車両では断熱材層厚さを 100 mm に増大し、台枠長さを 10,000 mm に延長、側ブレーキを車体側面の両側に増設している。1969年(昭和44年)以降製作の車両 (タキ6253 - )では重量増加対策として車体側面の側梁が省略され、タンク体と台枠との固定方法はタンク体に溶接した受台を台枠枕梁に緊締する「押え金方式」と中央下部の受板との併用に変更している。 各年度による製造会社と両数は次のとおりである。 昭和41年度 - 2両川崎車輛 2両 (タキ6250 - 6251) 昭和43年度 - 1両日本車輌製造 1両 (タキ6252) 昭和44年度 - 2両日本車輌製造 2両 (タキ6253 - 6254) 昭和45年度 - 4両日本車輌製造 4両 (タキ6255 - 6258) 昭和47年度 - 1両日本車輌製造 1両 (タキ6259) 昭和48年度 - 1両日本車輌製造 1両 (タキ6260)
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