タイプの寄託・保管とは? わかりやすく解説

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タイプの寄託・保管

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/23 14:24 UTC 版)

タイプ (分類学)」の記事における「タイプの寄託・保管」の解説

動植物ではタイプ、特にホロタイプ公開可能な状態でハーバリウム (herbarium) や博物館保存され細心の注意元に保管されるべきである旨が勧告されている(ICBN13 勧告7A1)。そのため、新種記載行った研究者はそのタイプをこれらの機関寄託するのが普通である。特に博物館にとっては、このような標本管理重要な役割一つである。西洋では古くから、博物館植物園主導的世界中生物標本集め保管する役割果たし生物の分類学の進歩大きく寄与した。しかし、日本ではそのような伝統育っていないため、標本個人管理の下で、場合によっては博物館所蔵の下にあって粗雑な扱いを受ける例が少なくないまた、先述のように特にヨーロッパ次いで北米諸国がその博物学的な伝統の下に、世界多く国々生物タイプ保存してきた。このことは、翻って考えると、欧米以外の国において自国近隣地域生物相研究独自に進めようになった場合参考にすべき標本遠隔地にあることを意味する日本においても、江戸時代後期から多く生物標本オランダ通じてヨーロッパ運ばれ、また明治時代になって来日した欧米博物学者によって日本採集され標本基づいて種々の日本産生物記載された。そのために、日本産の種でもヨーロッパアメリカに出かけなくてはタイプ標本確認することができず、しかもそのようなものは普通種であるために分布広くて変異多かったり、より希少な種を区別する際の急所になったりする場合多く、それなしでは新たな分類学的研究進められない分類群大半占め日本における分類学研究の大きな足かせとなっている。 原核生物では、ホロタイプしかるべき微生物株保存機関寄託することが義務づけられている (ICNB1990)。世界各国保存機関は互いに協力してホロタイプ複数機関保存しており、研究・教育機関がどこの国にあってホロタイプクローン分譲を受けることができる。

※この「タイプの寄託・保管」の解説は、「タイプ (分類学)」の解説の一部です。
「タイプの寄託・保管」を含む「タイプ (分類学)」の記事については、「タイプ (分類学)」の概要を参照ください。

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