セム系アブジャドの末裔たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 15:04 UTC 版)
「音素文字の歴史」の記事における「セム系アブジャドの末裔たち」の解説
この原カナン文字は、エジプト語の原型と同様、子音のみを表記するアブジャドと呼ばれる文字体系である。これまでに使われたことのある音素文字のほとんど全てが、その起源をたどるとフェニキア文字(カナン文字の初期の形態)に行き着く。[要出典] アラム文字は、紀元前7世紀にフェニキア文字から発展してきたもので、ペルシア帝国の公用の文字体系ともなった。これは、近東からアジアにかけて使われている現代の音素文字ほとんど全ての祖であるようだ[要出典]。 現代のヘブライ文字は、アラム文字の局地的な変種に起源を持つ(もともとあったヘブライの音素文字はサマリア文字として現存している)。 アラビア文字は、アラム文字から今日のヨルダン南部のナバテア文字を経た末裔である。 紀元後3世紀以降使われるようになったシリア文字は、パフラヴィー文字からソグド文字を経て、北アジアの種々の音素文字へと発展した。突厥文字(en)他にも可能性があるとされているものはウイグル文字、蒙古文字、満州文字などである。 グルジア文字の起源ははっきりわかっていないとされるが、ペルシアのアラム文字の一族であるとされる。(あるいはギリシア文字の可能性も考えられている。) アラム文字はまた、インド亜大陸のブラーフミー系文字(en)の祖であることもほぼ間違いないとされている。これは、ヒンドゥー教や仏教とともにチベット、モンゴル、インドシナ、マレー諸島へと広まった。(中国と日本では、仏教を受容したものの、すでに独自の文字文化を持っていたのではないかと考えられているため、従来の表語文字や音節文字を使いつづけた)。
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