セム諸語の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:30 UTC 版)
多くのセム諸語では、多くの欧米語同様三人称での性差別を有し、かつ多くの西ヨーロッパ諸語と違い二人称にも性差別を有するものの、狭義の丁寧さに関する限り、現代ヘブライ語では二人称単数はattah/atの1レベルしかなく、また、古典アラビア語でもanta/antiであって同様である。また、新妻 (2009:127-132) によると、古典アラビア語では、基本的に二人称への依頼・命令形は肯定1種類、否定1種類しかない。しかし竹田 (2010:103) によると、現代実際に口頭で使用される現代標準アラビア語では、許可や可能性を通じた相手への遠回しな要求の例が見られる。エジプト・アラビア語では、二人称代名詞単数独立形にinta/intiだけでなく、HaDritak/HaDritikという丁寧形が存在し、場合によっては優位者と劣位者の間で非対称、差別的表現が見られる。
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