シールドの有無による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 10:06 UTC 版)
「ツイストペアケーブル」の記事における「シールドの有無による分類」の解説
ノイズ対策のシールドが施されていないものをUTP(Unshielded Twisted Pair、シールドなしツイストペア)ケーブルと呼ぶ。電話線やイーサネットなどで使われる。取回しが簡単で安価なため、特に高速伝送を求められないイーサネットのLAN用途に標準的に使用されている。日本で一般に販売されているLANケーブルの多くはUTPケーブルである。 一方で、シールドが施されたものを一般にSTP (Shielded Twisted Pair、シールド付きツイストペア)ケーブルと呼ぶ。特に、ツイストペアごとにシールドで覆ったケーブルは規格上FTP (Foiled Twisted Pair, 金属箔付きツイストペア)ケーブルと呼ぶ。 シールドは電磁干渉を防ぐために組み込まれ、外部ノイズ源の電磁波を減衰させるための導電性バリアとなる。また、誘導電流がアース接続を経て接続機器電源に戻る経路として作用し、電磁波放射を軽減させている。工場内や野外、通信速度が高い場合など、ノイズ耐性が要求される場面で使われる。 シールドには、ケーブル全体を覆う外装シールドとツイストペア線を覆う内装シールドの2つがある。ケーブルメーカーでは、STP・FTP・シールド付き・スクリーン付きなどの語が異なる意味で混用されている。ISO/IEC 11801ではシールド方式の仕様を標準化し、内外シールドを「/」区切りで明示的に表現している。 ケーブル全体を覆うシールド:「/」の前に、非シールド(U), 箔シールド(F), 網組シールド(S) ツイストペア線を覆うシールド:「/」の後に、非シールド(UTP), 箔シールド(FTP) ツイストペアケーブルの主要なシールド方式分類ISO/IEC 11801での命名ケーブルシールド(外装)ペア線シールド(内装)主な混用表現UTP U/UTP なし(U) なし(UTP) UTP STP(外装) F/UTP 箔(F) なし(UTP) ScTP (Screened Twisted Pair), FTP S/UTP 編組(S) なし(UTP) ScTP SF/UTP 編組, 箔(SF) なし(UTP) S-FTP, SFTP STP(内装) U/FTP なし(U) 箔(FTP) ScTP, PiMF (Pair in Metal Foil) F/FTP 箔(F) 箔(FTP) FFTP S/FTP 編組(S) 箔(FTP) SSTP, SFTP, PiMF 特に、ペア線シールドの使用時は接続機器に接地の必要がある。多くの場合、RJ-45コネクタを用いるものはケーブル全体のみをシールドするF/UTP構造、GG45やTERAコネクタを用いるものはケーブルとペアの両方を覆うS/FTP構造を使用する。 一般にUTPと比べSTPは高価であり、等電位ボンディングなどの接地実施の困難さから用途が限定される。また、ノイズ耐性確保のためケーブル径が太くなり曲げ半径が制限される。ただし、カテゴリ6A以上の高周波用U/UTPでは要求される漏話性能を満たすために内部セパレータ・外部周囲介在が必要となり、S/FTPより太くなる場合がある。
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シールドの有無による分類
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「イーサネット」の記事における「シールドの有無による分類」の解説
UTP (Unshielded twisted pair): ノイズシールドのないもの。
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