シュノーバレン論説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 07:11 UTC 版)
「ダンジョンズ&ドラゴンズに関する論争」の記事における「シュノーバレン論説」の解説
ウィリアム・シュノーバレンという人物は、かつて悪魔崇拝の司祭であったばかりかウィッカの司祭でもあったと自称していた。本人の言によれば、彼はこれらの信仰を捨てて以来、新たな入信者が生まれないよう警鐘を鳴らすことに一身を捧げた。1989年にシュノーバレンはチック・パブリケーションズから Straight Talk on Dungeons and Dragons(「ダンジョンズ&ドラゴンズについての率直な会話」)と題する論説 を発表した。それから数年にわたって、この問題について大量の投書と電子メールを受け取ったシュノーバレンは、2001年に続編Should a Christian Play Dungeons & Dragons?(「キリスト教徒はダンジョンズ&ドラゴンズをプレイすべきか?」) を刊行した。これらの論説では、ニューエイジ・ムーブメントの流れで発生した悪魔崇拝団体が、キリスト教の教えや一般的道徳に反する観念や行動を植え付けるためにD&Dを用いているとされた。以下はシュノーバレンによる記述である。 .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}1970年代の終わりには、教団の高位の妖術師であった私と妻のところへD&Dの作家2人が訪ねてきたことさえあった。ゲーム内の妖術の儀式が本物通りであるか確かめたいというのだった。実際、それはおおむね正しいものだった。 シュノーバレンは1本目の論説でD&Dを次のように評した。 神秘主義と魔術のための「人的供給プログラム」といえる。(中略)ダンジョンズ&ドラゴンズは『テサロニケの信徒への手紙一』5:22の戒律、「あらゆる種類の悪から遠ざかりなさい。」 に反している。 D&Dのゲーム内で行われる儀式は、現実世界でも悪意に満ちた悪魔を呼び出すなどの魔術的な効力を持つとされた。さらに、ルール本『ダンジョンマスターズ・ガイド』がアドルフ・ヒトラーのカリスマ性を賞賛していると非難された。 2本目の論説は、D&Dのファンタジー的な世界観をキリスト教的な世界観と対立するものとして扱うことに重点が置かれた。 このゲームをプレイするのに必要なほど、魔法という考え方にさらされてしまうと、プレイヤーの精神は大きな衝撃を受けることが避けられない。
※この「シュノーバレン論説」の解説は、「ダンジョンズ&ドラゴンズに関する論争」の解説の一部です。
「シュノーバレン論説」を含む「ダンジョンズ&ドラゴンズに関する論争」の記事については、「ダンジョンズ&ドラゴンズに関する論争」の概要を参照ください。
- シュノーバレン論説のページへのリンク