ゴールデンジェリーフィッシュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/11 01:02 UTC 版)
「ジェリーフィッシュレイク」の記事における「ゴールデンジェリーフィッシュ」の解説
ゴールデンジェリーフィッシュは付近のラグーンに分布しているタコクラゲ(Mastigias papua)に近縁である。彼らはプランクトンを捕食するとともに、栄養の一部を体内に住まわせた共生性の藻類(Zooxanthella)から得るという共通点がある。しかし、ゴールデンジェリーフィッシュは形態学的・生理学的・行動学的にタコクラゲとは異なっている。前者は形態学的に、斑紋および口腕の先端部にみられる突起をほぼ完全に欠くことで容易に鑑別される。 海洋生物学者であるMichael Dawsonは、ジェリーフィッシュレイクに生息するゴールデンジェリーフィッシュは、近隣のラグーンに生息するタコクラゲの亜種(Mastigias cf. papua etpisoni)であると提唱した。「cf.」が示すように種の同定は不明確である。これはラグーン周辺に住むタコクラゲが、「タコクラゲ」という種群を構成するいくつかの隠蔽種の一つに過ぎない可能性があるためで、将来的にはこの領域のクラゲは別種と認められることになるかもしれない。彼はさらに、パラオにある他の4つの塩湖に生息するクラゲも、亜種として扱うべきであると提唱している。
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ゴールデンジェリーフィッシュ
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「ジェリーフィッシュレイク」の記事における「ゴールデンジェリーフィッシュ」の解説
ジェリーフィッシュレイクのゴールデンジェリーフィッシュは独特の回遊行動をとることが知られており、その回遊パターンは以下の通りである。 夜間:1日約14時間、湖の西側において表層と化学躍層との間での垂直移動を繰り返しており、共生藻類の栄養分を得ているとみられている 早朝から午前9時半まで:西側中央部から東側へ移動する 昼下がりから午後3時半まで:東側から西側の端まで移動する 日没時:西側の端からやや中央寄りに移動する ゴールデンジェリーフィッシュは表層では反時計回りに回転しながら遊泳しており、共生藻類に均等に太陽光を当てているとみられる。 ジェリーフィッシュレイクにおけるゴールデンジェリーフィッシュの回遊パターンは、パラオの他の塩湖や入り江でみられるタコクラゲ属のそれと類似し、すべて午前に西側から東側への移動を行う。しかし、他地域での回遊パターンはジェリーフィッシュレイクほど詳細には調べられておらず、東側から西側への移動はマカラカル島のClear Lakeを除き午後遅くに始まる。 HamnerとDawsonはこの違いについて、ジェリーフィッシュレイクとClear Lakeの東側に分布する、クラゲを捕食するイソギンチャクの1種(Entacmaea medusivora)が回遊パターンの進化を促進したとみている。クラゲは夜明けとともに本能的に暗所を避けて東側に移動し、午後には西側に移動することによってイソギンチャクを避けている。
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「ジェリーフィッシュレイク」の記事における「ゴールデンジェリーフィッシュ」の解説
1998年の初秋以降、ジェリーフィッシュレイクにおいてゴールデンジェリーフィッシュの急減が認められた。その年の12月には、クラゲの成体(medusa)の個体数はゼロにまで減った。 広範な調査に基づき、Dawsonらは海水温が上昇するエルニーニョ現象によって、クラゲとポリプに住む共生藻類が死滅したことが原因と突き止めた。 2000年1月にはゴールデンジェリーフィッシュの成体が、1999年4月以降初めて観察されるようになった。その後、急減する前のレベルにまで回復している。 Dawsonらはパラオに3ヶ所ある他の塩湖でもゴールデンジェリーフィッシュの調査を行った。そのうち2ヶ所(Clear Lakeおよびコロール島のGoby Lake)で、同様に成体の減少が見つかった。一方、コロール島のBig Jellyfish Lakeでは影響は認められなかった。この理由は不明だが、Big Jellyfish Lakeでは水温上昇が低く抑えられたこと、生息するゴールデンジェリーフィッシュの高温への耐性が高かった可能性が示唆されている。 1998年の例では、Clear Lakeでは完全な成体の消失には至らなかったが、常にそうだったわけではない。条件が悪いときには、Clear Lakeでもクラゲの消失が発生する。条件が再び良くなれば、停止していたポリプの分裂が起こりクラゲの個体数も回復する。 ジェリーフィッシュレイクにおけるクラゲの減少は1987年にも発生しており、これはスクーバダイビングによる層構造の攪乱が原因と考えられていた。しかし、海水温が異常に上昇していた時期であったことを考えれば、この減少も1998年と同じ原因であったと推定される。
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