コロンビア映画との契約終了後の作品
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『シンバッド七回目の航海』のサイクロプスとドラゴン 『アルゴ探検隊の大冒険』のヒドラ コロンビア映画との契約終了後の初作品は、ハマー・フィルム・プロダクションと契約した『恐竜100万年』である。1969年には再びシニアとタッグを組み、ワーナー・ブラザースと契約して『恐竜グワンジ』を製作した。この作品はオブライエンが映画化を企画したものの実現しなかった企画であり、ハリーハウゼンが長年製作を希望していた作品だった。 ハリーハウゼンとシニアはコロンビア映画にシンドバッドの続編企画を持ち込み、1973年に15年ぶりの続編『シンドバッド黄金の航海』を製作した。この映画では、6本腕の陰母神カーリー像のダンスとシンドバッド達との剣戟が有名である。他に空を飛ぶ小悪魔のようなホムンクルス、動き出す船首女神像、1つ目のケンタウロスとグリフォンの死闘などの特撮も見られる。続く『シンドバッド虎の目大冒険』(1977年)は、1本角の原始人やサーベルタイガー、巨大セイウチ、金色の人造ミノタウロスなどが登場するシンドバッドシリーズ最終作となり、3つで「シンドバッド3部作」と呼ばれる。 最後の作品となった1981年の『タイタンの戦い』では、円熟した特撮技術が見られる。実際の馬に対する綿密な観察に基づき造形された天馬ペガサスは、大変リアルな動きを見せる。海の巨大怪物クラーケンや、獣人カリボス、双頭犬ディオスキロス、大サソリなども登場し、特に蛇女メドゥーサの髪の毛だけでなく下半身も蛇の胴体で恐ろしい顔つきの悪魔的な独自の造形は、ハリーハウゼンの創造したモンスターの中でも高い評価を得ている。この造形のメドゥーサは世間に浸透し後の映像・ゲーム等ファンタジー作品にも使われている。同作は興行的に成功したが、これ以降はコンピューター技術の発展により、ハリーハウゼンのアナログな手法は相手にされなくなり、彼とシニアは事実上映画業界から引退することになった。
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