コストダウンとエコの時代へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 08:56 UTC 版)
「自動車競技」の記事における「コストダウンとエコの時代へ」の解説
1990年代以降日本はおろか欧米でも若者の車離れが叫ばれたり、環境問題への意識が高まるようになると、自動車メーカーにとってのレース参戦の商業的意義・対費用効果にも疑問符がつけられるようになり、それまで自動車競技に熱心であったメーカーが一転してピタリと活動から手を引いてしまう事例が増えた。こうした時代の変化に対応するべく運営側もメーカー側の経済的・技術的な負荷を減らしたり、環境技術を宣伝できるような規則を導入して、自動車メーカーの招致に知恵を絞るようになった。 具体的には マシンの大部分を共通パーツにするか、マシン全てをワンメイク供給にすることで、開発競争によるコストの増長を抑制する 市販車に由来しないレース専用の鋼管パイプフレームの採用を認可することで、ベース車両の優劣に囚われない開発を可能にする エンジンの気筒数と排気量を統一し、性能均衡を実現しやすくする 一度ホモロゲーションを取得した部位の開発を数年に渡って凍結するなどして、開発にかかるコストを削る ダウンサイジングターボやディーゼルエンジン、ハイブリッドカー、電気自動車など環境に良いとされる技術を導入したり、燃料もバイオ燃料など地球環境に配慮したものに代える 先述の通り自動車競技の覇者となったF1も、こうした時代の流れの前に次々とメーカーを失ったため、上の多くの手法を導入して覇権を維持している。 特に2020年代以降は内燃機関を捨てることを宣言するメーカーが続々と登場し始めたため、FIAでも電気自動車のみで争われるカテゴリを多数誕生させている。
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