ココア消費による健康の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 10:21 UTC 版)
「ココア」の記事における「ココア消費による健康の影響」の解説
チョコレートおよびココアは多くのフラボノイド、特に循環器に有益な健康の影響を与えるカテキンを含んでいる。フラボノイドが豊富なココアの食物摂取は一酸化窒素循環の急激な上昇、循環器を介した血管拡張および微小循環系の増大と相関する。 フラボノイドが豊富なココアの長期摂取は循環器系に有益な健康の影響を与えるが、これは純粋なココアとブラックチョコレートを示すことに注意すべきである。ミルクチョコレートでの牛乳の添加は単位あたりのココアの量を減らし不飽和脂肪を増加させ、場合によってはココアの心臓への健康の利益を否定する可能性がある。それでもやはり研究では引き続き、ブラックチョコレート消費による短期間のLDLコレステロール値の改善が発見されている。 ハーバード大学医学部のホレンバーグらは、ココアの摂取量が非常に多いパナマのクナ族のココアとフラボノイドの影響を研究した。研究では島に住むクナ族が島の住民ほどココアを飲まない本土の人と比べて、心臓病や癌の率が有意に低いことが分かった。フラボノイドが豊富なココアの消費により改善された血液循環が、心臓や他の臓器の健康に有益な影響を与えたと信じられている。特に有益な影響は脳に達し、学習と記憶に重要な好影響をもたらす可能性がある。 アメリカの医学専門誌であるArchives of Internal Medicine(JAMAアーカイブジャーナルのひとつ)の2007年4月9日号で発表された研究「血圧に対するココアとお茶の影響:メタアナリシス(Effect of Cocoa and Tea Intake on Blood Pressure: A Meta-analysis)」によると、ココアに富んだ食事は血圧を下げるようであるが緑茶や紅茶ではそのような結果は認められなかった。 ココアには、血管収縮作用を有するチラミンが含まれているので、ココアを飲んでから数時間後にココアの血管収縮作用が消える際に血管が拡張する反動の影響として頭痛を引き起こすことがある。チョコレートアレルギーも参照のこと。
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