グラモフォン社とHMVとは? わかりやすく解説

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グラモフォン社とHMV

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/03/20 04:12 UTC 版)

フレッド・ガイズバーグ」の記事における「グラモフォン社とHMV」の解説

1898年ロンドングラモフォン社が創設された。それまでエミール・ベルリナーの下で、ピアノ伴奏者兼録音主任として働いていたガイズバーグは、ニューヨーク離れてロンドン渡り同社最初の録音技師として入社したリバプール上陸したときは、録音機材と25ドル自転車ベルリナー与えられ紹介状指示書きの束を持っていたという。ロンドン最初に行なった録音中にはメイデン・レーンMaiden Lane)のレストランルールズ(Rules)で歌っていたオーストラリア人歌手シリア・ラモンテ(Syria Lamonte)による数曲の歌も含まれていた。 ガイズバーグは、テノールエンリコ・カルーソー歌唱最初に録音した人物であり、この録音1902年4月11日ミラノ行なわれた。当時原始的な録音機よるものながら録音上々仕上がり、この企画芸術的に成功しただけでなく、金銭的に見合うものになった1903年一連のカルーソーレコードは、高め値段付けられ蓄音機喇叭耳を傾け主人の声 (His Master's Voice)」を聴くニッパーNipper)の図柄配したビクター赤盤Red Seal)の最初のリリースとして発売された。カルーソービクター盤は爆発的な売れ行きとなり、彼を国際的なスターの座に押し上げたカルーソー自身も「私のビクター盤は、そのまま私の伝記になるだろう」と語った。 ガイズバーグは、弟ウィリアムWilliamとともに兄弟一緒に働いた。彼らが契約して録音残した国際的なスターたちには、アデリーナ・パッティ、フランチェスコ・タマーニョ(Francesco Tamagno)、フョードル・シャリアピンベニャミーノ・ジーリネリー・メルバ、ジョン・マコーマック(John McCormack)、フリッツ・クライスラーなどが含まれていた。ガイズバーグはまた、カストラート歌手システィーナ礼拝堂アレッサンドロ・モレスキ)の録音残した唯一のプロデューサーであり、さらに、インド日本で、それぞれ最初に録音おこなった人物であった1902年11月2日、ガイズバーグが刻んだインド最初蓄音機による録音は、ガウハール・ジャーン(Gauhar Jaan)によるカヤル(khyal)の歌唱であった日本では273面の録音1903年2月4日から月末までの間に行なった。ガイズバーグは、革命前ロシアにも何度足を運んでおり、彼が行なった録音は、レコード産業にとって初期の最も大きな市場のひとつを開拓していく大きな助けとなったロシア人テノール歌手ウラジミール・ロジング(Vladimir Rosing)の最初レコード作ったのもガイズバーグであった。さらにガイズバーグは、ポーランドオーストリアハンガリールーマニアスウェーデン、フィンランドアルメニアウクライナグルジアなどでも出張録音行ない各地における商業録音先鞭をつけた。 ガイズバーグは、後継者となったレッグやカルショウとは異なり演奏者演奏仕方何らかの影響与えることは、通常の自分仕事には入らない考えていた。ガイズバーグはできる限りよいアーティストたちを見つけ出し、彼らと契約交わし、その演奏可能な限りの最高の音質で、忠実に音盤残した。ガイズバーグは同僚に、自分務めは、個々レコーディング・セッションにおいて、できるだけ多く音の写真、つまり録音盤制作するだけのことだ、と語っていた。

※この「グラモフォン社とHMV」の解説は、「フレッド・ガイズバーグ」の解説の一部です。
「グラモフォン社とHMV」を含む「フレッド・ガイズバーグ」の記事については、「フレッド・ガイズバーグ」の概要を参照ください。

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