キューピッドとプシュケの連作とは? わかりやすく解説

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キューピッドとプシュケの連作

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 07:42 UTC 版)

ヤーコブ・ヨルダーンス」の記事における「キューピッドとプシュケの連作」の解説

ヨルダーンス1639年から1940年のどこかの時点で、イングランド王チャールズ1世から連作絵画の制作依頼受けている。この依頼ブリュッセル在住イングランド王代理人バルタザール・ガブリエルとアントワープ駐在外交官チェザーレ・アレッサンドロ・スカーリアを通じてもたらされた。神話キューピッドとプシュケエピソードテーマとした作品群で、最終的に22点絵画1640年から1641年の間に描かれる予定だった。全作品完成後にはグリニッジイングランド王妃の別邸飾られる予定だったが、ヨルダーンスには本当依頼主収蔵場所知らされていなかった。ヨルダーンス自身イングランド宮廷との仲介務め人物作品最初デザイン提示したが、このときガブリエルルーベンスのほうがこの計画には適任であると考えており、チャールズ1世にもルーベンス登用するように推挙していた。しかしながらルーベンス1640年5月30日死去したため、このガブリエル企て頓挫しヨルダーンス単独でこの計画全体の総責任者となったしかしながら計画遅々として進まず立案から1年後1641年5月にスカーリアの死去とともにキューピッドとプシュケ』の連作絵画計画瓦解してしまう。この計画再開されることはなく、結局わずかに8点の作品のみが完成してイングランド王宮へと送られた。その後スカーリアの遺産相続人ヨルダーンスの子供との世代にいたるまで、8点の作品のうち7点支払についての争い延々と続く結果招いている。 アントウェルペンヨルダーンス邸宅にはキューピッドとプシュケ描いた別の連作があり、少なくとも9点作品邸宅南館にあったサロン天井飾られていた。この連作にはギリシア・ローマ神話プシュケエピソードの中から、アポロン神託を受けるプシュケの父王、キューピッドとプシュケ恋愛好奇心負けプシュケ飛び去るキューピッドなどが描かれていた。これらの絵画は下から見上げたときに栄えるように短縮遠近法用いて描かれ採用されている透視図法ルーベンスアントウェルペンイエズス会修道院描いた天井画そのまま真似たものとなっている。この連作天井設けられ八角形小窓通して鑑賞するように設置されていた。ヨルダーンスの孫が残した記録によれば1708年邸宅売却したときにこれらの連作同時に売り払われとなっている。

※この「キューピッドとプシュケの連作」の解説は、「ヤーコブ・ヨルダーンス」の解説の一部です。
「キューピッドとプシュケの連作」を含む「ヤーコブ・ヨルダーンス」の記事については、「ヤーコブ・ヨルダーンス」の概要を参照ください。

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