カルボン酸誘導体とは? わかりやすく解説

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カルボン酸誘導体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/28 21:02 UTC 版)

カルボニルジイミダゾール」の記事における「カルボン酸誘導体」の解説

上記反応一般的な利用法はカルボン酸誘導体のアシル基移動である。CDI反応性カルボン酸クロリドと近いが、取り扱いがより簡便適用範囲も広い。初期適用例として、ペプチドカルボン酸イミダゾール誘導体合成がある。二酸化炭素生成がこの反応駆動力である。 Im2C=O + RC(=O)OHRC(=O)Im + ImH + CO2 RC(=O)Im + XHRC(C=O)X + ImH ペプチド合成分野では、生成物 RC(=O)Imアミノ酸やペプチドエステルで処理してカップリングを行う。副生物二酸化炭素イミダゾール比較的無害である。反応条件穏やかなため、アミノ酸ラセミ化はほとんど起こらないエステル化用いることもできるが、アルコールとの反応加熱ナトリウムエトキシドのような求核剤を必要とする。一般的に収率高く適用範囲も広い。グリコシド結合形成するのにも使える。ただし、比較的 α プロトン酸性度が高いカルボン酸を三級アルコールエステル化するのは困難で、クライゼン縮合起こりやすい(この目的CDI利用されることもある)。同様な反応チオールセレノールでも起こり対応するエステル与える。 アルコール代わりにカルボン酸用いると酸無水物得られる反応平衡は、2当量トリフルオロ酢酸トリクロロ酢酸共存させて副生するイミダゾールを塩として沈殿させることにより、生成物側に大きく偏らせることができる。対称酸無水物はトリフルオロアセチル基(またはトリクロロアセチル基)を望むカルボン酸置換することで得られるまた、ギ酸反応させればイミダゾール環ホルミル化が起こる。この生成物ホルミル化試薬として用いられ加熱によってイミダゾール再生する。 トリフェニルアルケニルホスホラン(リンイリド)とは以下の様な反応起こす。 Ph3P=CHR + R'C(=O)Im → Ph3P+−CHR−C(=O)R' + Im− Ph3P+−CHR−C(=O)R + Ph3P=CHR → Ph3P=CR−C(=O)R' + Ph3P+−CH2R これはウィッティヒ反応で α,β-不飽和ケトンアルデヒド合成するのに使うことができる。 ペルオキシドとの反応により過カルボン酸与え、さらに反応行えばジアシルペルオキシドが得られるイミダゾール環水素化アルミニウムリチウム還元でき、カルボン酸アルデヒド変換できるグリニャール試薬反応させればケトン得られるマロン酸エステル類とは以下のような反応起こす。これはマクロライド系抗生物質合成有用である。 ImC(=O)R + Mg(OC(=O)CHR'C(=O)R'')2 → RC(=O)CHR'C(=O)R

※この「カルボン酸誘導体」の解説は、「カルボニルジイミダゾール」の解説の一部です。
「カルボン酸誘導体」を含む「カルボニルジイミダゾール」の記事については、「カルボニルジイミダゾール」の概要を参照ください。

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