カルボン酸無水物とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 化学物質 > 無水物 > カルボン酸無水物の意味・解説 

カルボン酸無水物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 17:00 UTC 版)

カルボン酸無水物

カルボン酸無水物(カルボンさんむすいぶつ、英語: carboxylic anhydride)とは、2分子のカルボン酸を脱水縮合させた化合物 (R-CO-O-CO-R') のことである。酸無水物(さんむすいぶつ、英語: acid anhydride)の一種。単に酸無水物といった場合にはこのカルボン酸無水物を指すことが多い。

命名法

IUPAC命名法では、カルボン酸の名称から「acid」を除いて「anhydride」と付けて命名する。

合成

無水酢酸は工業的にはアセトアルデヒドから酢酸を作る際、条件を調節すると酸無水物が得られることを利用する。酢酸を熱分解して生成するケテンに酢酸を付加させても無水酢酸は得られる。また、DCCと反応させても酸無水物が生成するが、ジシクロヘキシル尿素を分離するのが困難な為、in situ で酸無水物を生成する場合に利用される。

反応

塩基存在下アミノ基あるいはヒドロキシ基と反応させて、

を生成する。上記各項目の合成法の節も参照いただきたい。

また、カルボニル基からの脱離基がカルボキシラート(共役酸のpka=5)で良好な脱離基なので上にあるように、求核置き換え反応をしやすい。

主なカルボン酸無水物

脚注

関連項目

外部リンク


カルボン酸無水物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:19 UTC 版)

IUPAC命名法」の記事における「カルボン酸無水物」の解説

カルボン酸無水物 (RCO-O-OCR') (alkanoic anhydride) はR=R'のとき、カルボン酸語尾acidanhydride置き換えて命名するH 5 C 2CO − O − OCC 2 H 5 {\displaystyle {\ce {H5C2-CO-O-OC-C2H5}}} プロパン酸無水物 (propanoic anhydride) R≠R'のときは、加水分解して生じカルボン酸からacid取り除きanhydride続けて命名するH 3 CCO − O − OCC 2 H 5 {\displaystyle {\ce {H3C-CO-O-OC-C2H5}}} エタン酸プロパン酸無水物 (ethanoic propanoic anhydride)

※この「カルボン酸無水物」の解説は、「IUPAC命名法」の解説の一部です。
「カルボン酸無水物」を含む「IUPAC命名法」の記事については、「IUPAC命名法」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「カルボン酸無水物」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



カルボン酸無水物と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カルボン酸無水物」の関連用語

カルボン酸無水物のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カルボン酸無水物のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカルボン酸無水物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのIUPAC命名法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS