古典的縮合反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/18 14:10 UTC 版)
反応機構的には、カルボン酸の脱水縮合反応は可逆反応であるため、反応の生成物である水を反応系より除去するか、遊離カルボン酸を脱離活性の高い脱離基を持つ酸塩化物・酸無水物などに変換してから反応させることで化学平衡を生成系側に移動させることで収率良くカルボン酸誘導体を得ることが出来る。古典的反応を挙げると前者の代表例がフィッシャーのエステル合成であり、後者の代表例がショッテン・バウマン反応である。 これらの反応は簡単な基質の場合今でも用いられるが、強熱や強酸成分といった条件を必要とし、これらの条件下ではラセミ化を惹起するペプチド合成には適用しがたい反応であった。 またフラグメント合成法(ある程度の長さを持つペプチド鎖同士を縮合させる方法。ラセミ化を起こしやすい)などでは脱保護された反応原料を速やかに縮合させる必要があり、活性種を単離することなく中性かつ温和な条件下で定量的に付加脱離反応を進行させる反応試剤が求められた。
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