カタパルト式と手投げ式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 07:04 UTC 版)
カタパルト式(PLG:パチンコ・ランチ・グライダー) カタパルト式とは支持棒の先に結んだゴムを機体のフックに掛け、伸びたゴムが収縮するエネルギーで機体を射出する方法である。 上昇する軌道により、「らせん上昇」と「垂直上昇」に分けることができる。らせん上昇 あらかじめ左に旋回するように調整した機体を、右に45度~60度に傾けて、地上に対して30度~45度の角度で射出するもので、機体は大きく右旋回をしながら上昇し、その後左に旋回しながら降下する(右利きの場合)。尚、機体重量が大きい機体(プロフィル機)は上昇を右旋回、滑空も右旋回とした方が良いだろう。 垂直上昇 地上に対し80度~90度の角度で、機体を射出する。機体を宙返りさせずに上昇させるためには、独特の機体設計と高度な機体調整の技術が必要である。 機体の大きさ 「全日本紙飛行機選手権大会」においては、2009年度まで行われていた種目に全幅は185ミリ以上という競技規定があった。 手投げ式(HLG:ハンド・ランチ・グライダー) 手投げ式には、「野球投げ」と「サイドアームランチ=SAL」の2つの方法がある。手投げ式の紙飛行機は、胴体や主翼が「貼り合せ構造」から「中空構造」と進化し、より滑空性能が高い大型機(翼幅約250㎜以上)が主流となっている。ハンドランチはカタパルトとは異なり、人の体の動かし方や考え方などにより、その投げ方には違いが出やすいため、この項に書かれていることはあくまで参考として読んでほしい。野球投げ 機体の持ち方は人差し指と中指を伸ばして主翼の後ろにかけ、胴体を親指と薬指で持つ。投げ方は人や機体によって様々ではあるが、主な投げ方としては、機体を45度から60度に傾け、右斜め上に向かって投げ上げる。尚、左手で投げる場合は動作が逆になる。 サイドアームランチ 主に翼幅が300㎜を超すような機体に使われる手法である。右利きの場合は左翼の翼端または翼端に付いている「ペグ」という突起を持ち、野球のサイドスローのような動きで機体を投げる。機体が手から離れる瞬間、機体のロール軸、ピッチ軸の角度が水平になるように心がける。また尾翼設計も重要であり、安定性に優れたY字尾翼がよく使われる。野球投げ用の機体とは異なり、SAL用機体には投げ上げ時、後部胴体に大きな負荷がかかる。そのため、胴体はより剛性を高くする必要がある。
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