オオサイチョウとは? わかりやすく解説

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オオサイチョウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/15 14:39 UTC 版)

オオサイチョウ
ドイツのケルン動物園で撮影。
保全状況評価[1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ブッポウソウ目 Coraciiformes
: サイチョウ科 Bucerotidae
: サイチョウ属 Buceros
: オオサイチョウ
B. bicornis
学名
Buceros bicornis
Linnaeus, 1758
英名
Great Hornbill

オオサイチョウ大犀鳥; 学名Buceros bicornis)は、ブッポウソウ目サイチョウ科サイチョウ属に分類される鳥類の一種。東南アジアからインドにかけて生息しており、地元の民族はオオサイチョウの嘴や羽を装飾品として使用することがある。

形態

全長90–125センチメートル程度、羽を広げると152センチメートルにもなる大型の鳥。同属のサイチョウよりは少々小柄であるが、体重ではオオサイチョウの方が勝る。大きな嘴の上に、黄色と黒で彩られたカブト状の突起を持つ。羽の色は、首周りが薄い黄色である他はほとんど黒色である。体色は雌雄同色だが、オスは虹彩が赤く、メスは虹彩が青い。

生態

主に果実を餌とするが、小型の哺乳類や昆虫類などを捕食することもある。

大木の洞に巣をつくる。他のサイチョウ同様、メスの巣篭もりの際にはオスが巣の入り口を糞便などで塗り固め、子育てを行うメスが危険にさらされないように閉じ込める。その際巣の入り口には小さな隙間を開けておき、オスがメスに餌を運ぶ。卵が孵化するにはおよそ40日かかる。

分布

中華人民共和国雲南省西部および南西部、チベット南東部)、ベトナムラオスカンボジアタイビルマバングラデシュブータンネパールインドウッタラーカンド州ウッタル・プラデーシュ州西ベンガル州アッサム州メーガーラヤ州アルナーチャル・プラデーシュ州ナガランド州ミゾラム州; マハーラーシュトラ州ゴア州カルナータカ州ケーララ州タミル・ナードゥ州)、マレーシアマレー半島部)、インドネシアスマトラ)に分布が見られる[1]

人間とのかかわり

インド北東部7姉妹州に在住するニシ族英語版の民族衣装の冠ボーピア

東南アジアの幾つかの民族では、鎮魂に効果があるとしてオオサイチョウの雛の血を使用したり、オオサイチョウの羽や嘴を、婚前の祝いの衣装に使用することがある。そのためオオサイチョウが捕獲されることを危惧する保護団体は、剥製の羽や3Dプリンター製の嘴などを地元民に提供するよう試みている[2]

また、ウィリアムと名づけられたオオサイチョウが、ボンベイ自然史協会のシンボルとなっている。

脚注

  1. ^ a b BirdLife International. 2020. Buceros bicornis. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T22682453A184603863. doi:10.2305/IUCN.UK.2020-3.RLTS.T22682453A184603863.en. Accessed on 15 November 2023.
  2. ^ 3Dプリントで先住民族の「伝統」も希少な「野生動物」も守れ!”. クーリエ・ジャポン (2023年8月4日). 2023年8月4日閲覧。

関連項目


オオサイチョウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 15:11 UTC 版)

久留米市鳥類センター」の記事における「オオサイチョウ」の解説

オオサイチョウの「カンタ」(オス体長約1m、体重約3Kg)は、園に移入され1964年にはすでに成鳥だった個体で、実年齢はさらに上と推定され2010年11月26日まで生存し46年間の飼育記録作り日本最長ならびに把握できた範囲では世界3位の飼育記録となった。「カンタ」が米国個体長寿記録競っていることは、2006年ドイツ研究者指摘判明したのであるカンタつれあいは、1964年同時に来園した「カンコ」で、カンコ1978年死んだため、以後カンタ一人暮らしであった老いてからのカンタは、オオサイチョウのトレードマーク頭上黄色いこぶの部分ひび割れ、うみが出る症状になり、並びに食欲落ちた死の直前大好物も食わなくなっていた。飼育員は「カンタ」の思い出話に、鳥舎のおりを掃除すると、止まり木から飼育員の頭をつついてきた個体だったと述べている。

※この「オオサイチョウ」の解説は、「久留米市鳥類センター」の解説の一部です。
「オオサイチョウ」を含む「久留米市鳥類センター」の記事については、「久留米市鳥類センター」の概要を参照ください。

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