エンターテイメント事業からの撤退・ディノス札幌中央ビルの売却
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「SDエンターテイメント」の記事における「エンターテイメント事業からの撤退・ディノス札幌中央ビルの売却」の解説
SDエンターテイメントは、ゲーム部門にも初期から力を入れており前述したように時代のニーズにあった施設を展開した結果、全国でも稀な複合アミューズメント施設を運営していた。また、ポイントカードについては、当初は磁気式の「SFCカード(スガイファンクラブカード)」が発行されていたが、2012年春からはバーコード式のポイントカード「ゲオディノスポイントカード」が発行されていた。またゲオディノス時代はゲオ独自のポイントサービス「Ponta」の利用も可能だった。RIZAPグループ傘下入り後は、SDバリューカードへリニューアルされていた。 かつては北海道日本ハムファイターズのオフィシャルスポンサーとなっていた。札幌ドームでファイターズが試合をする時は毎試合CMが流れていた他、ホームラン賞などの賞品を提供していた。また、経営していたゲームセンターではクレーンゲームの中にキティのぬいぐるみのファイターズバージョンを景品として入れるなどユニークな試みが話題を呼んでいた。 しかし、SDエンターテイメントが手がけているエンターテイメント事業(ゲームセンター事業・ボウリング場事業・シネマ事業)が近年不振であったこと、2018年(平成30年)9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響で5300万円の特別損失を計上したこと、親会社であるRIZAPグループの2019年3月期の連結業績予想が約70億円の最終赤字予想であることから、SDエンターテイメントは同年11月13日に、同年12月19日付で、ゲームセンター事業・ボウリング場事業・シネマ事業を、同日に設立する株式会社スガイディノスへ会社分割で譲渡することを発表。 SDエンターテイメントが手がけていたディノスパーク(ゲームセンター)全15店舗・ディノスボウル(ボウリング場)全9店舗・ディノスシネマズ(映画館)全4館は同日付でスガイディノスへ譲渡された他、スガイディノス全株式も翌12月20日付で投資会社である北海道SOキャピタル株式会社が出資したスガイディノスホールディングス株式会社へ譲渡された。同時にSDエンターテイメントは、創業100年目にして須貝興行時代から手がけてきたゲームセンター事業・ボウリング場事業・シネマ事業から撤退した。但し、ディノスカフェやオンラインクレーンゲーム事業(「ぽちくれ」「とれたね」)に関しては引き続きSDエンターテイメントが運営する。RIZAPグループの瀬戸健社長は、「当初見込んでいたシナジー効果が想定通り発揮されなかった」「買収前の見通しが甘かった」とコメントしている。SDエンターテイメントは、SDフィットネスなどのウェルネス(健康)関連事業やネットカフェ事業に経営資源を集中させる他、資本関係が無くなったスガイディノスの間でも所有不動産の賃貸などで関係を維持する。 集大成ともいえる札幌市中央区にあるディノス札幌中央ビル(後述)は地下2階・地上8階建てにスガイディノスが運営するゲームセンター、ボウリング場、映画館などといったアミューズメント施設が入居するビルとして知られていたが、そのディノス札幌中央ビルも、同年12月26日に老朽化を理由に、同じRIZAPグループである株式会社タツミプランニングへ譲渡された。SDエンターテイメント本社も、2019年にディノス札幌中央ビルからディノス札幌白石内へ移転した。ディノス札幌中央ビルに入居しているテナントは、タツミプランニングと新たに賃貸契約を結ぶ形となる。 RIZAPグループは2019年(平成31年)4月24日にグループの再編を発表。SDエンターテイメントは、RIZAPインベストメントを中核とした「経営再建が必要な企業グループ」に組み入れられた。再編によっては、業種が近いグループ企業との合併や事業整理もあるという。
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