エンジン関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 04:03 UTC 版)
V型3気筒でレイアウトやデザインは同一だが、シリンダーはNSがOリングとラバーシールによってクランクケースに取り付けるのに対しRSでは従来のガスケットを介して取り付けられている。そのため取り付け前の排気/吸気ポートの高さが異なる。ワークスNSではこのシリンダーブロックに当時の最新技術を使ったCFRP製リードバルブを使用している。 クランクシャフト、ピストン、ミッションのデザインは同じだが、クラッチハウジング、ギヤセレクター、ギヤの材質が異なりNSの方が重量と抵抗が少ない。クランクケースはRSがアルミ合金製であるのに対しNSではマグネシウム合金製である。 キャブレターはどちらもケイヒンのマグネシウム合金製だが、RSが⌀36に対しNSが⌀37で楕円形の吸気口を採用している。 排気デバイスのATACはRSでは、1983年と1984年モデルには装備されなかったが、1985年モデルで上の2気筒のみに装備された。それに対しNSは1984年以降、3気筒に全部装備されており、スロットルレスポンスと扱いやすさに差があった。RSでは初期のワークスNSと同様、8000回転を超えてATACのバルブが閉じたあと急激に加速していくためコーナーリング中にこの回転域に入るとテールスライドが突然始まるなど、神経質な特性であったがNSでは低回転からもっとスムースにピークパワーに続く特性でより無駄なくパワーを使いこなせるものであり、トルク感とレスポンスは非常に鋭かった。ATAC非装備だった初期のRSはワークスNSデビュー年だった82年モデルに近いパワー特性でパワーバンドは狭く神経質な特性だった[独自研究?]。エキゾーストパイプも異なり、RSと比較してNSでは10馬力近く高い133馬力を発揮している。 1985年シーズン、チームイタリアのファビオ・ビリオッティが駆るRS500のメカニックだった「ペッビーノ」ことジュゼッペ・コンサルビイは3つ目のATACを自作して取り付けた。その結果ビリオッティは地元イタリアのミサノで開催されたサンマリノGPで9位入賞を果たした。
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