イスラームの拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 05:43 UTC 版)
詳細は「ウマイヤ朝」を参照 アラブ・東ローマ戦争におけるムスリムの征服(英語版)は、634年から750年にかけて起きた。633年に始まり、ムスリムはイラクを征服した。ムスリムのシリア征服(英語版)は634年に始まり、638年までに完了することになる。ムスリムのエジプト征服(英語版)は639年に始まった。ムスリムのエジプト侵攻(英語版)が始まる前に、東ローマ帝国は既にレバントやそのアラブ連合をムスリムに奪われていた。ムスリムはアレキサンドリアを支配下に収め、エジプトの陥落は、642年に完了することになる。647年から709年にかけてムスリムは北アフリカ一帯を一掃し(英語版)、この地域に政権を打ち立てた。 トランスオクシアナは706年から715年にかけてクタイバ・イブン=ムスリムにより征服され、緩やかな形で715年から738年にウマイヤ朝に支配された。この征服は738年から740年にかけてナスル・イブン=サイヤル(英語版)により統合された。740年から748年はウマイヤ朝に、748年以降はアッバース朝に支配された。664年に攻撃されたシンド州は712年までに征服されることになる。シンド州はウマイヤ朝の東端の地域となった。ウマイヤ朝によるヒスパニア(西ゴート王国)征服は、711年に始まり、718年までに終了することになる。アルサム・イブン=マリク(英語版)の下で719年までにイベリア半島を一掃したムーア人は、セプティマニアを侵略し、この地域は720年に完全に支配されることになる。イスラーム教徒のペルシア征服でムスリムによるコーカサス征服は、711年から750年にかけて行われることになる。イスラーム帝国の拡大は、この頃不意に終わった。最後のイスラーム支配は、中東の鉄器時代のローマ帝国を侵食し、地中海の戦略的地域を支配した。 8世紀末に嘗ての西ローマ帝国の地域は、地方分権化し、圧倒的に農村化していた。シチリア島とマルタ島のイスラームによる征服と支配は(英語版)、9世紀に始まろうとしていた。シチリア島を巡るイスラーム支配は、902年から実際に行われ、シチリア島が完全に支配されたのは、965年から1061年であった。イタリア半島にイスラームが存在したのは、短期間で、殆どは半永久的な兵舎に限られた。
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