アルタイ語族説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 04:30 UTC 版)
アルタイ語族仮説では、日本語、朝鮮語は共にアルタイ語族の一員とする。朝鮮語との関係と同様に、文法構造での高い類似性、音韻面での部分的類似性がある一方で、基礎語彙については同系統とするに足るだけの類似性は見出されていない。
※この「アルタイ語族説」の解説は、「日本語の起源」の解説の一部です。
「アルタイ語族説」を含む「日本語の起源」の記事については、「日本語の起源」の概要を参照ください。
アルタイ語族説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 04:30 UTC 版)
日本語をアルタイ系言語、アルタイ諸語の一つとする説。現在に至ってもアルタイ語族説の主張する学者は他の語族説を主張する学者より多く、グスターフ・ラムステッドやエフゲニー・ポリワーノフ、 ニコラス・ポッペなどがいる。この説の基礎理論的な課題は、ツングース諸語、朝鮮語(古代朝鮮語)の内的再構がどの程度まで可能かである。 アルタイ諸語に属するとする説は、明治時代末から特に注目されてきた。その根拠として、古代の日本語(大和言葉)において語頭にr音が立たないこと、一種の母音調和がみられることなどが挙げられる。またかつてウラル・アルタイ語族という分類がなされていた時代には、それと日本語をつなげる見方もあったが、今はウラル・アルタイ語族という分類自体が無いとする考えが支持されている。 ロイ・アンドリュー・ミラー『日本語』(1967)『日本語とアルタイ諸語』(1971)と は、サミュエル・マーティンの日本・朝鮮共通祖語を元に、モンゴル語、テュルク諸語、ツングース語の語形も参照しながら分析を展開している。他には、カール・H・メンゲス『日本語とアルタイ語』やロシアのセルゲイ・スタロスティン、辞典では"Etymological Dictionary of the Altaic Languages"などがある。日本においては服部四郎、野村正良、池上二良等がいる。彼らは日本語の系統問題には慎重ではあったが、日本語をアルタイ系の言語とする仮説に沿って研究を進めていた。また南島(オーストロネシア)語研究で知られる泉井久之助も、日本語の系統はアルタイ系とみなしていた。 現在は、より包括的な大語族または超語族という概念で分類を再考している流れもある(マクロアルタイ説・ユーラシア大語族説・ノストラティック大語族説など)。しかしこの包括理論によって日本語の系統の解明が進む可能性は低いとされている。これに対してツングース諸語・満州語・日本語・朝鮮語に対象領域を縮小し比較の精度を上げる研究の流れもある(米国のA. ボビン〈2003年〉)。
※この「アルタイ語族説」の解説は、「日本語の起源」の解説の一部です。
「アルタイ語族説」を含む「日本語の起源」の記事については、「日本語の起源」の概要を参照ください。
- アルタイ語族説のページへのリンク