ぼいん‐ちょうわ〔‐テウワ〕【母音調和】
母音調和
母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 23:45 UTC 版)
男性(陽性)母音・女性(陰性)母音・中性母音による母音調和が存在するが、厳格ではない。 男性母音a, o, ū 女性母音e 中性母音i, u
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 22:20 UTC 版)
アゼルバイジャン語には、a、ə、e、ı、i、o、ö、u、üの9母音があり、下の表のように分類される。 前舌母音後舌母音非円唇広e ə a 狭i ı 円唇広ö o 狭ü u 日本語の前舌、後舌母音のことをアゼルバイジャン語では「細い母音 (incə ünlü)」「太い母音 (qalın ünlü)」という。固有語において原則前舌母音と後舌母音はそれぞれ一語中で共存せず、非円唇母音と円唇母音、広い母音と狭い母音がそれぞれ整然とした対応関係を持つ。 簡単には、「e,əおよび点の付く母音」と「それ以外の(点の付かない)母音」に分け、前者は「ə」で受け、後者は「a」で受けると覚えると分かりやすい。 例えば、時点、地点を表す接尾語(助詞)は「〜də」と「〜da」だが、 「2時に」は saat ikidə(「時」「2」「に」) 「6時に」は saat altıda(「時」「6」「に」) のように、直前の母音により使い分ける(dəとdaに意味上の区別はない)。 熟語を形成した単語も、 「トルコに」は Türkiyədə(「Türkiyə」は「トルコ」) 「ここに」は burada(「bu」は「この」) となる。 方向を表す「〜に」は「〜ə」と「〜a」、「〜から」は「〜dən」と「〜dan」だが、これらも同様にそれぞれ、 İzmirə(イズミルに)、İzmirdən(イズミルから) Bakıya(バクーに)、Bakıdan(バクーから) になる。 例外として、方向を表す際、語末が語末が-k と-qの名詞は、格語尾を接尾するときkがyに、qがğに変わる。アゼルバイジャン語はトルコ語と異なり子音表記も母音調和と密接に関わっていることがわかる。 Çörək(パン)、Çörəyə(パンに) Otaq(部屋)、Otağa(部屋に)
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 03:21 UTC 版)
ウラル語族の母音調和は祖語の時代から存在したと考えられる。バルト・フィン諸語、モルドヴィン諸語、ハンガリー語、ガナサン語等で存在し、多くが前舌母音と後舌母音の対立による「舌の調和」である。母音調和に関与しない母音も存在する。母音調和は接尾辞や前接語を含めた語全体に及ぶ。
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 23:35 UTC 版)
フィンランド語の音韻構造に基づく形態論的特徴の1つとして母音調和が挙げられる。音韻の節で取り上げた母音 A・E・I・O・U・Y・Ä・Ö の8文字の内、 Y・Ä・Ö は前母音、 A・O・U は後母音と呼ばれ、それぞれ別のグループに属する。また E と I は中立母音と呼ばれどちらのグループとも一緒になることが出来る。母音調和が影響するのは、人称変化や格変化の時である。例えば、名詞の接格形(「~のところ(上、表面)に/で」の意)を作る格語尾は -lla と -llä があり、sohva(ソファ)は後母音のみを含むので接格形は sohvalla となり、名詞 Venäjä(ロシア) は前母音と中立母音を含むので接格形は Venäjällä となる(前母音と後母音は単語内で共存できない)。
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 17:24 UTC 版)
・母音調和が存在する。母音調和が発生するとき、調音器官の緊張の程度によって母音が男性母音、女性母音、中性母音の三つに分類できる。男性母音と女性母音は調和せず、中性母音はどちらにも調和する。 ・同一の母音の短母音と長母音のみによってもまた調和が発生する。 男性母音 ɑ, ɑɑ, oo, u, uu 女性母音 ə, əə, ɵ, ɵɵ, ʉ, ʉʉ 中性母音 i, ii, e, ee
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 08:46 UTC 版)
母音は短・長に関係なく後舌母音/a, o, u/と前舌母音/æ, ø, e, y, i/に分類される。第一音節の母音が後節母音である場合、第二音節以降の長母音は/aː, uː, iː/のいずれかに限定され、第一音節の母音が前舌母音である場合、第二音節以降の長母音は/æː, øː, iː/のいずれかに限定される。第二音節以降の短母音は音素としては一つに中和されるため、母音調和とは無関係である。また、モンゴル語ハルハ方言などでは、円心母音/o, ɵ/の後で/aː, eː/がそれぞれ/oː, ɵː/に同化されるという前進的円唇化が起こったが、オイラト語においては前進的円唇化が起こらなかったため、母音調和の構造が比較的単純である。 第一音節の母音第二音節以降の長母音a, aːo, oːu, uː aː, uː iː æ, æːø, øːe, eːy, yːi, iː æː, yː このような母音調和は一つの形態素内のみにとどまらず、接尾辞まで及ぶ。そのため、接尾辞のなかには/a/~/æ/及び/u/~/ø/の母音交替による異形態を持つものが多い。
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 04:01 UTC 版)
東ロンバルド語の(主にブレシア地域の)特定の変種は、母音の高さの特徴を含んだ逆行的な母音調和のプロセスを見せる。狭母音(/i/ または /u/)に強勢がかかると、先行する母音の高さが移行して、そのうえ狭くなる(/ɛ/ と /e/が [i]になり、また/ɔ/ と /o/は[u]になる)。母音/a/ はこの影響を受けず、調和プロセスを途絶する不協和母音(opaque vowel)として働く。カムーノでは、強勢がかかった母音が/i/ である場所でのみ調和がほとんど起こり、/u/の場所では起きない。 この現象は、単語の機能と独立して全ての単語に影響する。 縮小辞と拡大辞(英語版)は、それぞれ接尾辞-ì と-ù (feminine -ìna と -ùna) からなるため、このプロセスは名詞において容易に観察可能である。 cortèl (ナイフ)curtilì (小型ナイフ) curtilù (大型ナイフ) 既述であるが、母音/a/ は調和プロセスを途絶する不協和母音として働く。 fontàna (噴水)fontanì (小さい噴水), 間違い→ funtanì öspedàl (病院)öspedalì (小さい病院), 間違い→ üspidalì ただし、/a/ の後および強勢がかかる母音の前に現れる母音は、いまだ影響を受けることになる。 mortadèla (モルタデッラ)mortadilìna (小さいモルタデッラ) このような場合、funtanì と üspedalì (ただしüspidalìはダメ) またはmurtadilìna のような変種は受け入れられる(または局所的に好ましい)が、普通の強勢なし母音の変異性に該当する。 動詞は、語形変化に強勢がかかった/i/ が含まれる時、活用変化においてこのプロセスの影響を受ける。例えば、 öler (欲しい)öle (私は欲しい) ülìt (欲しい、の過去分詞) ülìf (あなた達が望む、2人称複数形) ülìef (あなた達が望んでいた、2人称複数形の直説法半過去) 接尾辞-ùs (feminine -ùza) で形成された形容詞もこの規則を見せる。 póra (不安)purùs, purùza (不安でいっぱいの人)
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 00:11 UTC 版)
モンゴル祖語には口蓋調和(英: palatal harmony, palato-velar harmony, backness harmony)が存在したとするのが通説であったが、コ・ソンヨンを筆頭に、アンドリュー・ジョセフ、ジョン・ホイットマンらは、カルムイク語・オイラト語に見られる口蓋調和体系を改新であるとみなせば、想定される母音推移は一つで済むことから、オッカムの剃刀によって、モンゴル祖語及び中期モンゴル語(=古モンゴル語)には舌根調和があったと考えるべきだとした。 *i は中性母音であり、モンゴル祖語の段階では母音調和に関与しない。 従来の母音調和体系前舌母音後舌母音円唇高舌母音*ü *u 円唇非高舌母音*ö *o 非円唇母音*e [ä ~ e] *a [] 内は舌根調和としての解釈の結果、再構される音価である。 舌根調和として再解釈された母音調和体系前母音後母音高母音*i *ü [u] 非後方舌根性 (*ï [ɪ]) *u [ʊ] 後方舌根性 低母音 *e [ə] *ö [o] 非後方舌根性 *a *o [ɔ] 後方舌根性
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 09:12 UTC 版)
一般に、ツングース諸語における母音調和は多様であるため、祖語の体系を再構するのは困難であるとされる。 ツィンツィウス (1949b) とベンツィング (1955a)、及びスタロスティンほか (2003) の表記・類音素(英語版)の対照表を母音調和に基づいて示すと以下のようになる。ベンツィングは音声的解釈を示していないが、アンドリュー・ジョセフとジョン・ホイットマンによる舌根調和説による推定音価を丸括弧内に書く。 類音素対照表(母音)ツィンツィウスベンツィングスタロスティンほか陽母音陰母音*и [i] *е [e] *i ([i]) *ï ([ɪ]) *i *уи[uǐ] *у [u] *ü ([u]) *u ([ʊ]) *ü, *u *у͘ [ʉ] *о [o] *ö ([o]) *o ([ɔ]) *u *o *э [ə] *а [a] *ä ([ə]) *a ([a]) *e *a 上に示したように、スタロスティンほか (2003) はツングース祖語の *i : *ï, *u : *ü の対立を非高母音との語根内での共存に起因する二次的なものであると再解釈し、ツングース祖語の体系を簡略化した。一方で、高母音のみで構成される語根は、スタロスティンほか自らが再構した語根においてすら、予測される写映形をほとんどもしくは全く示すことができないため、この6母音説は支持されない。
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 14:21 UTC 版)
男性(陽性)母音・女性(陰性)母音・中性母音による母音調和が存在するが、厳格ではない。 男性母音a, o, ū 女性母音e 中性母音i, u
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 03:36 UTC 版)
ウィルタ語には母音調和が見られる。母音が異なる語幹にそれぞれ対応する語尾(-сал、-сэлなど)が付けられる。例: нари (nari, 人) → нарисал (nari-sal, 人達) гуру(н-) (guru, 民族;人) → гурусэл (guru-səl, 人々;人達)
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母音調和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 06:47 UTC 版)
朝鮮語はかつてかなりはっきりした母音調和を有していた。中期朝鮮語では母音は陽母音 /a,o,ʌ/ と陰母音 /ə,u,ɯ/ それに中性母音 /i/ の3グループに区分され、原則的に同一単語内部では同一グループの母音のみが用いられた。ただし、中性母音は陽母音・陰母音いずれの母音とも同時に現れた。 陽母音/a/ ㅏ /o/ ㅗ /ʌ/ ㆍ 陰母音/ə/ ㅓ /u/ ㅜ /ɯ/ ㅡ 中性母音/i/ ㅣ /sasʌm/ (鹿)― 陽母音 /ərgur/ (姿)― 陰母音 中期朝鮮語における母音調和は形態素内のみにとどまらずその形態素に付属する語尾類にまで及んだ。例えば「…は」の意の助詞は /nʌn/~/nɯn/ のように、陽母音形と陰母音形があり、語幹が陽母音から成るのか陰母音から成るのかによって使い分けられた。 /nanʌn/ (我は)― 陽母音 /nənɯn/ (汝は)― 陰母音 現代朝鮮語において母音調和はほとんど崩壊しており、いくつかの点において化石化してその痕跡を留めているに過ぎない。1つは用言の活用形における、/a/~/ɔ/(「第III語基」、「連用形」などと呼ばれる形)である。陽母音語幹は陽母音の /a/ をとり、陰母音語幹は陰母音の /ɔ/ をとる。しかしながら、話し言葉の場合、子音語幹用言においては陽母音語幹の後ろでも /ɔ/ が現れる。 /bada/ 받아 (もらって) cf. /badɔ/ 받어 〔話し言葉〕 /mɔgɔ/ 먹어 (食べて) 一部の用言は母音の陰陽の違いによるペアを持つ。 /jaːgδa/ 작다 (小さい) ― /jɔːgδa/ 적다 (少ない) オノマトペをはじめとした音象徴語は現代朝鮮語において母音調和が最も残っている語彙である。陽母音を含む単語が「明、小、軽」などのニュアンスを含むのに対し、陰母音を含む単語は「暗、大、重」などのニュアンスを含むとされる。 /hwarhwar/ 활활:鳥が軽やかに飛ぶ様子 /hwɔrhwɔr/ 훨훨:大きな鳥がゆっくりと飛ぶ様子 ただし、中期朝鮮語と現代朝鮮語とでは母音体系が異なっているため、音象徴語に見られる母音調和のペアは中期朝鮮語のそれと同一ではない。以下は現代朝鮮語の音象徴語に見られる母音調和のペアである。 陽母音/a/ ㅏ /o/ ㅗ /ɛ/ ㅐ 陰母音/ɔ/ ㅓ /ɯ/ ㅡ /u/ ㅜ /i/ ㅣ /γorγag/ 꼴깍 ― /γurγɔg/ 꿀꺽 (ごくり) /σagσag/ 싹싹 ― /σɯgσɯg/ 쓱쓱 (ごしごし) /bɛŋbɛŋ/ 뱅뱅 ― /biŋbiŋ/ 빙빙 (ぐるぐる)
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