母音調和とは? わかりやすく解説

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ぼいん‐ちょうわ〔‐テウワ〕【母音調和】


母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/01 06:30 UTC 版)

母音調和(ぼいんちょうわ、: vowel harmony)とは、一語の中に現れる母音の組み合わせに一定の制限が生じる現象のこと。同化の一つ。




「母音調和」の続きの解説一覧

母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 23:45 UTC 版)

満洲語」の記事における「母音調和」の解説

男性陽性母音女性陰性母音中性母音による母音調和が存在するが、厳格ではない。 男性母音a, o, ū 女性母音e 中性母音i, u

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 22:20 UTC 版)

アゼルバイジャン語」の記事における「母音調和」の解説

アゼルバイジャン語には、a、ə、e、ı、i、o、ö、u、üの9母音があり、下の表のように分類される前舌母音後舌母音非円唇広e ə a 狭i ı 円唇広ö o 狭ü u 日本語前舌後舌母音のことをアゼルバイジャン語では「細い母音 (incə ünlü)」「太い母音 (qalın ünlü)」という。固有語において原則前舌母音後舌母音それぞれ一語中で共存せず、非円唇母音円唇母音、広い母音と狭い母音それぞれ整然とした対応関係を持つ。 簡単には、「e,əおよび点の付く母音」と「それ以外の(点の付かない母音」に分け前者は「ə」で受け、後者は「a」で受けると覚えると分かりやすい例えば、時点地点を表す接尾語助詞)は「〜də」と「〜da」だが、 「2時に」は saat ikidə(「時」「2」「に」) 「6時に」は saat altıda「時」「6」「に」) のように、直前母音により使い分ける(dəとdaに意味上の区別はない)。 熟語形成した単語も、 「トルコに」は Türkiyədə(「Türkiyə」は「トルコ」) 「ここに」は burada(「bu」は「この」) となる。 方向を表す「〜に」は「〜ə」と「〜a」、「〜から」は「〜dən」と「〜dan」だが、これらも同様にそれぞれİzmirə(イズミルに)、İzmirdən(イズミルから) Bakıyaバクーに)、Bakıdanバクーから) になる。 例外として、方向を表す際、語末語末が-k と-qの名詞は、格語尾接尾するときkがyに、qがğに変わる。アゼルバイジャン語トルコ語異なり子音表記も母音調和と密接に関わっていることがわかる。 Çörək(パン)、Çörəyə(パンに) Otaq(部屋)、Otağa(部屋に)

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 03:21 UTC 版)

ウラル語族」の記事における「母音調和」の解説

ウラル語族の母音調和は祖語時代から存在した考えられるバルト・フィン諸語モルドヴィン諸語ハンガリー語ガナサン語等で存在し多く前舌母音後舌母音対立による「舌の調和」である。母音調和に関与しない母音存在する。母音調和は接尾辞や前接語含めた全体に及ぶ。

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 23:35 UTC 版)

フィンランド語」の記事における「母音調和」の解説

フィンランド語音韻構造に基づく形態論的特徴1つとして母音調和が挙げられる音韻の節で取り上げた母音 A・E・I・O・U・Y・Ä・Ö の8文字の内、 Y・Ä・Ö は前母音A・O・U後母音呼ばれそれぞれ別のグループ属する。また E と I は中立母音呼ばれどちらのグループとも一緒になることが出来る。母音調和が影響するのは、人称変化格変化の時である。例えば、名詞接格形(「~のところ(上、表面)に/で」の意)を作る格語尾は -lla と -llä があり、sohva(ソファ)は後母音のみを含むので接格形は sohvalla となり、名詞 Venäjä(ロシア) は前母音中立母音を含むので接格形は Venäjällä となる(前母音後母音単語内で共存できない)。

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 17:24 UTC 版)

エヴェンキ語」の記事における「母音調和」の解説

・母音調和が存在する。母音調和が発生するとき、調音器官緊張程度によって母音男性母音女性母音中性母音三つ分類できる男性母音女性母音調和せず、中性母音はどちらにも調和する。 ・同一母音短母音長母音のみによってもまた調和発生する男性母音 ɑ, ɑɑ, oo, u, uu 女性母音 ə, əə, ɵ, ɵɵ, ʉ, ʉʉ 中性母音 i, ii, e, ee

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 08:46 UTC 版)

オイラト語」の記事における「母音調和」の解説

母音短・長に関係なく後舌母音/a, o, u/と前舌母音/æ, ø, e, y, i/に分類される第一音節母音後節母音である場合第二音節以降長母音は/aː, uː, iː/のいずれかに限定され第一音節母音前舌母音である場合第二音節以降長母音は/æː, øː, iː/のいずれかに限定される第二音節以降短母音音素としては一つ中和されるため、母音調和とは無関係である。また、モンゴル語ハルハ方言などでは、円心母音/o, ɵ/の後で/aː, eː/がそれぞれ/oː, ɵː/に同化されるという前進円唇化起こったが、オイラト語においては前進円唇化が起こらなかったため、母音調和の構造比較的単純である。 第一音節母音第二音節以降長母音a, aːo, oːu, uː aː, uː iː æ, æːø, øːe, eːy, yːi, iː æː, yː このような母音調和は一つ形態素内のみにとどまらず接尾辞まで及ぶ。そのため、接尾辞なかには/a/~/æ/及び/u/~/ø/の母音交替による異形態を持つものが多い。

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 04:01 UTC 版)

東ロンバルド語」の記事における「母音調和」の解説

東ロンバルド語の(主にブレシア地域の)特定の変種は、母音の高さの特徴含んだ逆行的な母音調和のプロセス見せる。狭母音(/i/ または /u/)に強勢がかかると、先行する母音の高さが移行して、そのうえ狭くなる(/ɛ/ と /e/が [i]になり、また/ɔ/ と /o/は[u]になる)。母音/a/ はこの影響受けず調和プロセス途絶する不協和母音opaque vowel)として働く。カムーノでは、強勢かかった母音が/i/ である場所でのみ調和がほとんど起こり、/u/の場所では起きない。 この現象は、単語機能独立して全ての単語影響する縮小辞拡大辞英語版)は、それぞれ接尾辞-ì と-ù (femininena と -ùna) からなるため、このプロセス名詞において容易に観察可能である。 cortèl (ナイフ)curtilì (小型ナイフ) curtilù (大型ナイフ) 既述であるが、母音/a/ は調和プロセス途絶する不協和母音として働く。 fontàna (噴水)fontanì (小さ噴水), 間違い→ funtanì öspedàl (病院)öspedalì (小さ病院), 間違い→ üspidalì ただし、/a/ の後および強勢がかかる母音前に現れる母音は、いまだ影響を受けることになる。 mortadèla (モルタデッラ)mortadilìna (小さモルタデッラ) このような場合、funtanì と üspedalì (ただしüspidalìはダメ) またはmurtadilìna のような変種受け入れられる(または局所的に好ましい)が、普通の強勢なし母音変異性該当する動詞は、語形変化強勢かかった/i/ が含まれる時、活用変化においてこのプロセス影響を受ける。例えば、 öler (欲しい)öle (私は欲しい) ülìt (欲しい、の過去分詞) ülìf (あなた達が望む、2人称複数形) ülìef (あなた達望んでいた、2人称複数形の直説法半過去) 接尾辞-ùs (feminineza) で形成され形容詞もこの規則見せる。 póra (不安)purùs, purùza (不安でいっぱいの人)

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 00:11 UTC 版)

モンゴル祖語」の記事における「母音調和」の解説

モンゴル祖語には口蓋調和(英: palatal harmony, palato-velar harmony, backness harmony)が存在したとするのが通説であったが、コ・ソンヨンを筆頭に、アンドリュー・ジョセフ、ジョン・ホイットマンらは、カルムイク語オイラト語見られる口蓋調和体系改新であるとみなせば、想定される母音推移一つで済むことから、オッカムの剃刀によって、モンゴル祖語及び中期モンゴル語(=古モンゴル語)には舌根調和があったと考えるべきだとした。 *i は中性母音であり、モンゴル祖語段階では母音調和に関与しない従来の母音調和体系前舌母音後舌母音円唇高舌母音*ü *u 円唇非高舌母音*ö *o 非円唇母音*e [ä ~ e] *a [] 内は舌根調和としての解釈結果再構される音価である。 舌根調和として再解釈された母音調和体系前母音後母音高母音*i *ü [u] 非後方舌根性 ( [ɪ]) *u [ʊ] 後方舌根低母音 *e [ə] *ö [o] 非後方舌根性 *a *o [ɔ] 後方舌根

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 09:12 UTC 版)

ツングース祖語」の記事における「母音調和」の解説

一般にツングース諸語における母音調和は多様であるため、祖語体系再構するのは困難であるとされる。 ツィンツィウス (1949b) とベンツィング (1955a)、及びスタロスティンほか (2003) の表記類音素(英語版)の対照表を母音調和に基づいて示すと以下のようになる。ベンツィングは音声解釈示していないが、アンドリュー・ジョセフとジョン・ホイットマンによる舌根調和説による推定音価丸括弧内に書く。 類音対照表母音)ツィンツィウスベンツィングスタロスティンほか陽母音母音*и [i] *е [e] *i ([i]) ([ɪ]) *i *уи[uǐ] *у [u] *ü ([u]) *u ([ʊ]) *ü, *u *у͘ [ʉ] *о [o] *ö ([o]) *o ([ɔ]) *u *o *э [ə] *а [a] *ä ([ə]) *a ([a]) *e *a 上に示したように、スタロスティンほか (2003) はツングース祖語の *i : , *u : *ü の対立を非高母音との語根内での共存起因する二次的なのである再解釈し、ツングース祖語体系簡略化した。一方で高母音のみで構成される語根は、スタロスティンほか自らが再構した語根においてすら、予測される写映形をほとんどもしくは全く示すことができないため、この6母音説は支持されない

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 14:21 UTC 版)

満州語」の記事における「母音調和」の解説

男性陽性母音女性陰性母音中性母音による母音調和が存在するが、厳格ではない。 男性母音a, o, ū 女性母音e 中性母音i, u

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 03:36 UTC 版)

ウィルタ語」の記事における「母音調和」の解説

ウィルタ語には母音調和が見られる母音異な語幹それぞれ対応する語尾(-сал、-сэлなど)が付けられる。例: нари (nari, 人) → нарисал (nari-sal, 人達) гуру(н-) (guru, 民族;人) → гурусэл (guru-səl, 人々;人達)

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母音調和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 06:47 UTC 版)

朝鮮語の音韻」の記事における「母音調和」の解説

朝鮮語はかつてかなりはっきりした母音調和を有していた。中期朝鮮語では母音は陽母音 /a,o,ʌ/ と陰母音 /ə,u,ɯ/ それに中性母音 /i/ の3グループ区分され原則的に同一単語内部では同一グループ母音のみが用いられた。ただし、中性母音は陽母音・陰母音いずれの母音とも同時に現れた。 陽母音/a/ ㅏ /o/ ㅗ /ʌ/ ㆍ 陰母音/ə/ ㅓ /u/ ㅜ /ɯ/ ㅡ 中性母音/i/ ㅣ /sasʌm/ (鹿)― 陽母音 /ərgur/ (姿)― 陰母音 中期朝鮮語における母音調和は形態素内のみにとどまらずその形態素付属する語尾類にまで及んだ例えば「…は」の意の助詞は /nʌn/~/nɯn/ のように、陽母音形と陰母音形があり、語幹が陽母音から成るのか陰母音から成るのかによって使い分けられた。 /nanʌn/ (我は)― 陽母音 /nənɯn/ (汝は)― 陰母音 現代朝鮮語において母音調和はほとんど崩壊しており、いくつかの点において化石化してその痕跡留めているに過ぎない1つ用言の活用形における、/a/~/ɔ/(「第III語基」、「連用形」などと呼ばれる形)である。陽母音語幹は陽母音の /a/ をとり、陰母音語幹は陰母音の /ɔ/ をとる。しかしながら話し言葉場合子音語幹用言においては母音語幹後ろでも /ɔ/ が現れる。 /bada/ 받아 (もらってcf. /badɔ/ 받어 〔話し言葉/mɔgɔ/ 먹어 (食べて一部用言母音陰陽違いによるペアを持つ。 /jaːgδa/ 작다 (小さい) ― /jɔːgδa/ 적다 (少ない) オノマトペをはじめとした音象徴語は現代朝鮮語において母音調和が最も残っている語彙である。陽母音を含む単語が「明、小、軽」などのニュアンスを含むのに対し、陰母音を含む単語は「暗、大、重」などのニュアンスを含むとされる。 /hwarhwar/ 활활:軽やかに飛ぶ様子 /hwɔrhwɔr/ 훨훨:大きなゆっくりと飛ぶ様子 ただし、中期朝鮮語現代朝鮮語とでは母音体系異なっているため、音象徴語に見られる母音調和のペア中期朝鮮語のそれと同一ではない。以下は現代朝鮮語音象徴語に見られる母音調和のペアである。 陽母音/a/ ㅏ /o/ ㅗ /ɛ/ ㅐ 陰母音/ɔ/ ㅓ /ɯ/ ㅡ /u/ ㅜ /i/ ㅣ /γorγag/ 꼴깍 ― /γurγɔg/ 꿀꺽 (ごくり) /σagσag/ 싹싹 ― /σɯgσɯg/ 쓱쓱 (ごしごし) /bɛŋbɛŋ/ 뱅뱅 ― /biŋbiŋ/ 빙빙 (ぐるぐる

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