アドレスの収集と有効性確認
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 06:25 UTC 版)
「スパム (メール)」の記事における「アドレスの収集と有効性確認」の解説
送信するアドレスについては、ウェブページや電子掲示板などに掲出されているアドレスを収集ロボットで大量収集したものが用いられることが多い。あるいは、懸賞応募などでユーザーが自ら登録したものや、何らかの契約業務に関連して収集された個人情報の外部流出によるケース、無線の識別信号を取り入れた物やニフティのIDのように単純な英数字且つ書式に規則性のあるアドレスに、使用ユーザーの有無に関係なく作成して無差別に送付するものもある。 このメールアドレスリストには主に2種類あり、「無差別に収集され、現在は既に無効となっているものも多く含まれているリスト」と「有効であり現在使われていると確認されたメールアドレスのリスト」がある。後者のリストの方が人の目にスパムを触れさせられる可能性が高く、スパマー、あるいは送信者はリスト中の有効なアドレスを選び出すことに腐心している。 リストの中から有効なアドレスを選び出す方法としては、主に下記の3つがある。 送信拒否方法や苦情の送付先が書かれている。 「配信停止はこちら」などの文句とともに返信用のメールアドレスが記載されている場合が多い。ここに連絡をすると、「現在有効なメールアドレスであり、このアドレスの持ち主はスパムメールをきちんと開いて読んでいる」と判断される。この手の連絡先は、そういう「返信」を期待して記載されている場合が大半であり、連絡したとしてもスパムメールの配信が止まる保証は全く無いどころか、メールアドレスが分かったことで、逆にスパムメールを大量に送り付けて来ることが殆どである。 サイトへの広告掲載や質問を装って返答させ、それをリスト化する業者も存在する。 スパム内のヘッダや本文に、スパムメール毎の固有IDを含ませたウェブサイトへのURLやメールアドレスを設定する。 HTML形式のメールとなっており、特定のURLの画像を参照するように記述されている。 URLに固有の識別子が割り当てられている場合は、どのメールアドレスに送信したものかが判別される(このような画像ないしHTMLコードはWebビーコン、Webバグなどと呼ばれる)。 前二者に対しては連絡しない・URLをクリックしないという自衛手段で防ぐことができる。ウェブビーコンでは、メール本文の画像を開いた時点で情報が判別される危険があるが、「HTML形式のメールは開かず即刻削除する」といった強硬な対策を取ると、スパムではない通常の電子メールも削除してしまうリスクがある。そのため、メーラーの中には「イメージブロック」と呼ばれる、画像の表示を禁止する機能が実装されているものもある。
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