アイサイトX
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 03:07 UTC 版)
アイサイトX(EyeSight X、アイサイト・エックス)は新世代アイサイトに追加可能な「高度運転支援機能」である。2020年10月に発表された2代目レヴォーグから採用され、末尾に "EX" が付くグレードに搭載される。アイサイトXではベースシステムのステレオカメラ情報、車体四隅のミリ波レーダーの周囲情報に加えて、三菱電機と共同で開発した3D高精度地図データと準天頂衛星「みちびき」を利用した高精度GPS情報を利用する。システムの心臓部であるFPGAプロセッサの高速処理能力により情報量の増大に対応可能となった。 アイサイトXには次の機能がある。 渋滞時ハンズオフアシスト 約50 km/h以下での走行時にハンドルから手を放すことが可能になった。 渋滞時発進アシスト ACC使用時、停止からの自動再発進までの時間が従来の3秒から約10分に伸びた。これは、フロントレーダーの追加と、ステレオカメラの画角の拡大により、割り込み車両をより正確に検知出来るようになったためとされる。 アクティブレーンチェンジアシスト 70 - 120 km/hでの走行時に方向指示器のレバ―を操作すると操舵支援を行い、車線変更をアシストする。 カーブ前の速度制御 カーブに合わせた適切な速度に制御する。 料金所前速度制御 ETCゲート通過に適した速度に制御する。 ドライバー異常時対応システム (特定条件下において)ドライバーの異常を検知すると自動で非常点滅表示灯(ハザードランプ)やホーンで周囲に知らせながら、車両を減速・停止させる。本機能は全車速追従機能付クルーズコントロール(ACC)で走行中、かつ車線中央維持・先行車追従操舵機能が動作中であることが前提条件である。これらの機能は高速道路や有料道路など、自動車専用道路における使用を想定したもので、一般道路での使用は非推奨行為とされている。3D高精度地図データにより急カーブ区間と判断された場合、後方になるまで走行して停車する。また、路肩に寄せる動作は行われない。 3D高精度地図データ 年4回の更新が行われるとされる。収録されるデータは全国の主要高速道路、一部の自動車専用道。更新における工賃は有償となる。ナビゲーションシステムの地図と異なり、ユーザーによる更新は不可能。3D高精度地図データの更新がなされず、実走データと食い違いが生じている場合、一時的にアイサイトXが機能しない場合がある。
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