よく使われる素材・材質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 19:32 UTC 版)
「プラモデル」の記事における「よく使われる素材・材質」の解説
ポリスチレン (PS = Poly-Styrene) プラモデルの材料としては最も多く使用される。プラモデルで「プラ」といった場合、広義では合成樹脂一般(ABSなども含める)をさすが、狭義ではポリスチレンのみを指す。エナメル系溶剤に侵食され、劣化する性質がある。透明のものは飛行機キットのキャノピーや自動車キットの窓ガラスなどに用いられるが、しなやかさがないため非常に砕けやすく、瞬間接着剤などで白濁することも多い。タミヤやエバーグリーンブランドの各種素材もポリスチレンである。ドイツ語であるスチロール (Styrol) と呼ばれることもある。 ABS (ABS = Acrylonitrile-Butadiene-Styrene) アクリロニトリル、ブタジエンゴム、スチレンを混ぜたもの。配合比率によって物性に差はあるが、ポリスチレンよりも割れにくく磨耗も少ない。このため、負荷のかかるキャラクター模型の関節部や動力模型のシャーシ(ミニ四駆や電動RC)などのパーツがABSで成型されることが多い。溶融接着には専用のABS樹脂用の接着剤を必要とする。また切削性もポリチスチレンよりも粘り気が強い。 ポリプロピレン (PP = Poly-Propylene)、ポリエチレン(PE=polyethene) いわゆるポリキャップとしてロボットキットなどの関節部ヒンジに多用される軟質樹脂。柔軟性が高く磨耗が少ない反面、ほとんどヤスリがけができない、そのままでは塗装もできないといった欠点もある。モーター走行する戦車キットのベルト式キャタピラとして、1970年代からゴム製のものに代わって多く使われるようになり、ディスプレイモデル用としても使用されている。 その他の樹脂 アサフレックス - スチレン系の合成樹脂。曲げると変形が残る程度の柔軟性で、塗装も接着もできる。 エラストマー - ゴムに近い性質だが、射出成型が可能なスチレン系樹脂。 ポリアセタール (POM) - 軸受などに使用される。塗装や接着が困難。 金属類 エッチングパーツや自動車のシャフト、ギアボックス、ネジなど各種金属が補助的に使用される。
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