たいりくえんぺんぶとは? わかりやすく解説

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大陸縁辺部

読み方: たいりくえんぺんぶ
【英】: continental margin

大陸縁辺部は大陸取り巻海面下の大陸延長部分をいう。
たがって大陸縁辺部は陸塊land mass)の自然延長として本来地質区の性格有するのであるが、通例は以下に述べるように、地形的定義が与えられている。大陸縁辺部は二大別され、その一つ大西洋型大陸縁辺部で、大陸棚大陸斜面およびコンチネンタル・ライズ(以下ライズと略称)から成る。他の一つ太平洋型大陸縁辺部で、大陸棚大陸斜面から成り後者基部海溝陸側斜面として海溝底に落ち込みライズ欠如する。この型は後背陸地側に島孤と縁海があるか、それとも大陸になっているかで島弧型(またはマリアナ型という)とチリ型とに分けられるいずれも火山列を伴う島弧または脊梁せきりょう山脈が大陸縁辺部の内側にあり、外側には深い海溝沈み込み帯)を巡らす
大西洋型大陸縁辺部を非活動的縁辺部(passive margin)、太平洋型大陸縁辺部を活動的縁辺部(active margin)ともいうが、活動とは火山および地震を指す。海洋底堆積物海洋第 1 層)の下には、平均厚さ 1.7km の玄武岩質の岩石から成る海洋基盤海洋第 2 層)があり、その下に斑糲岩はんれいがん}と推定される平均厚さ 4.9km の海洋地殻海洋第 3 層)がある。その底面上部マントルとの境がモホロビチッチ不連続面モホ面)という。他方大陸平均厚さ 33km の大陸地殻から成り、その主体海洋地殻比べて軽い花崗{かこう}質岩石である。
大陸地殻もまたモホ面を介して上部マントル接するが、ちょうど水中に浮かぶ氷塊のように軽い陸塊は重いマントルおよび海洋地殻に対して浮かび上がり、これが陸地海底との平均比高差約 4.6km を生ぜしめている。したがって真の大陸海洋境界花崗岩質の大陸地殻消失する位置考える人少なくなく、大陸縁辺部の外縁大陸斜面基部にしたり、ライズ途中にしたりする意見出されている。ただし太平洋縁辺部では海溝底が大陸海洋境界であるとするのが定説である。国連海洋法条約では大陸縁辺部の外縁ライズ外縁との基本的認識示している。なおライズを「海洋縁辺部(oceanic margin)」と呼ぶことがあるが、上述したところから理由は明らかであろう石油開発観点からすると大陸縁辺鄙で現に出油しているのはほとんど大陸棚であり、大陸斜面では油・ガス層の存在確認され一部油田となっている。ライズの出油可能性未知数である。

表 大陸縁辺部
地形区 面積
(106km2)
百分率
(%)
概略中央深度
(km)
大陸棚斜面コンチネンタル・ライズ* 55.4
19.2
15.3
5.3
1
2.5
大陸*
深海平原深海海溝付属海れい
大洋海れい・海膨火山系海れい・海山など
151.5
6.1
118.6
11.2
41.8
1.7
32.7
3.2
5
4
4

海洋*
362.0 100.0  

* C.L. Drake and C.A. Burk (1974) ではライズ海洋区分している。



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