クローン人間(くろーんにんげん)
クローン人間の作製には、女性の卵子から核を取り除き、そこに別の人間の体細胞から取り出した核を移植してクローン胚をつくる方法がある。このようにしてできたクローン胚は、女性の子宮に戻して着床させると、成長してクローン人間になる。
通常の生殖は、父親の遺伝子をもった精子と母親の遺伝子をもった卵子が結合する有性生殖だ。この場合、受精卵には父親と母親の遺伝情報が含まれている。しかし、無性生殖によって生まれるクローン人間は、核を提供した人間とまったく同じ遺伝子をもつので、もとの人間のコピーに等しい。
遺伝子技術またはバイオ・テクノロジーの進歩とともに、1997年にはイギリスでクローン羊「ドリー」が誕生して話題を呼んだ。優良な形質をもった家畜の大量生産には産業的価値が期待されているものの、クローン技術を人間に応用することについては、倫理的な問題が発生する。そのため、日本では、2001年にクローン技術規制法が施行され、クローン人間づくりについて懲役刑をもって禁止している。
イタリアのアンティノリ医師が発表したクローン人間の妊娠成功の話が事実であれば、ついに人類はパンドラの箱を開けてしまったことになる。
(2002.04.15更新)
クローン人間(くろーんにんげん)(clone human)
ある遺伝子から無性生殖によって誕生した人間のこと。遺伝子の提供元となった人間とまったく同じ遺伝子をもつ。ちょうど人間のコピーに等しい。
クローン人間をつくるには、女性の卵子から核を取り除き、そこに別の人間の体細胞から取り出した別の核を移植してクローン胚にする。このクローン胚を女性の子宮に戻して着床させると、成長してクローン人間になる。
男性と女性の愛の結晶として誕生する人間とは違い、クローン人間の生物学的親に相当するのはひとりの人間だ。似ているけれども親子で異なる遺伝子をもつ人間が誕生するのではなく、まったく同じ遺伝子をコピーすることになるため、倫理的な問題は避けられない。
たとえ不妊治療の目的があっても、自然の摂理に反するクローン人間を生産することには否定的な見方が多い。日本では、2001年にクローン技術規制法が施行された。この法律によって、日本国内でのクローン人間づくりは、懲役刑をもって禁止されている。
(2003.01.06更新)
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