かしこ

デジタル大辞泉

かし‐こ【^▽彼^▽処】

読み方：かしこ

［代］遠称の指示代名詞。

１ 話し手・聞き手の両方から離れた場所をさす。あそこ。「どこも—も満員だ」

「笑声嬉々として此処に起これば、歓呼怒罵乱れて—に湧く」〈独歩・忘れえぬ人々〉

２ 話の中にあげられた場所をさす。そこ。

「この山守(やまもり)が居る所なり。—に小童あり」〈方丈記〉

かしこ【^▽畏／^▽恐／賢】

読み方：かしこ

《形容詞「かしこい」の語幹から》

１ 女性が手紙の終わりに添えるあいさつの語。かしく。男性の用いる「恐惶(きょうこう)謹言」などにあたる語。「あらあら—」

２ 恐れ多いこと。もったいないこと。多く「あなかしこ」の形で用いられる。

「確かに御枕上に参らすべき祝の物に侍る。あな—」〈源・葵〉

３ すぐれていること。すばらしいこと。

「草にも真名(まな)にも、…書きまぜ給へり。—の御手や、と空を仰ぎてながめ給ふ」〈源・葵〉

４ 思慮・分別などに優れていること。利口なこと。

「我—に思ひたる人、憎くもいとほしくも覚え侍るわざなり」〈紫式部日記〉

短編小説作品名辞典

かしこ

作者高階航

収載図書いつか北風に向かって
出版社民衆社
刊行年月1993.12

JMnedict

才

姓	読み方
才	かしこ

ウィキペディア

かしこ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/02/11 05:00 UTC 版)

かしこ

語句・一般名称

• 日本語で、手紙の文章の終わりに締めとして書く言葉の一つ。主に女性が用いることが多い。
• かしこ (仮名) - 合略仮名の一つ。

題名

• かしこ (曲) - おニャン子クラブのユニット・うしろゆびさされ組のシングル曲。テレビアニメ『ハイスクール!奇面組』の主題歌に使用された。
• かしこ (テレビ番組) - フジテレビで放送された深夜番組。

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

かしこ

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 03:24 UTC 版)

名詞1

かしこ【畏】

1. 主に女性が手紙の最後に記す語。かしく。

関連語

• 恐惶謹言

名詞2

かしこ【賢】

1. （関西方言）頭のいい人。利口者。

代名詞

かしこ（彼処）

1. 遠称の指示代名詞で、あそこ
2. 話に出てきた場所。そこ。

関連語

日本語の指示詞

	近称（こ-）	中称（そ-）	遠称（あ-）	不定称（ど-）
指示代名詞	これ [複数: これら]	それ [複数: それら]	あれ [複数: あれら]	どれ
指示代名詞	こいつ こちらさま	そいつ そちらさま	あいつ あちらさま	どいつ どちらさま
連体詞	この	その	あの	どの
場所	ここ こっから	そこ そっから	あそこ	どこ どっから
方向	こちら・こっち	そちら・そっち	あちら・あっち	どちら・どっち
態様	こう こんな こんくらい こんだけ	そう そんな そんくらい そんだけ	ああ あんな あんくらい あんだけ	どう どんな どんくらい どんだけ

名詞･賢

かしこ【賢･恐･畏】

1. 手紙の最後に女性が記す挨拶。
2. 恐れ多いこと。
3. 素晴らしいこと。
4. 利口なこと。

関連語

• 語義1:恐惶謹言

派生語

• 語義4:賢顔、賢立て

Weblio日本語例文用例辞書

「かしこ」の例文・使い方・用例・文例

• …にかしこまって頼みに行く
• めかしこむ
• 「かしこまりました，ご主人様」
• 彼女は色っぽくめかしこんでいる
• はい，かしこまりました
• その事件はそこかしこで人々の話題になっている
• かしこまりました。今トランクを開けます。
• かしこまりました。到着するまでお席でお待ちください。
• かしこまりました。少々お待ちください。
• 青年はパーティーのためにおしゃれなスーツでめかしこんだ。
• しかしこれはあまりにも一般的過ぎませんか？
• どこもかしこも混んでる。
• しかしこれに私は乗ることができません。
• しかしこれは絶対ではありません。
• しかしこれらの出荷には時間が必要です。
• かしこまりました
• 納品日の変更の件、かしこまりました。
• そして、つい先日迄、暗い感じだったのに、どこにもかしこにも花、花、花。
• 彼女は新しいドレスを着てめかしこんだ。
• 彼はとてもかしこい。そして彼の兄も同じくらいにかしこい。