彼処とは?

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かし‐こ【処】

[代]遠称指示代名詞

話し手聞き手両方から離れた場所をさす。あそこ。「どこも彼処も満員だ」

笑声嬉々として此処に起これば、歓呼怒罵乱れて—に湧く」〈独歩忘れえぬ人々

話の中にあげられた場所をさす。そこ。

「この山守(やまもり)が居る所なり。—に小童あり」〈方丈記


あ‐こ【処/所】

[代]「あそこ」に同じ。

「わしゃ—ではえらうきれるがな」〈滑・膝栗毛・五〉

[補説] 現代でも京阪地方などで用いる。


あし‐こ【処/所】

[代]遠称指示代名詞。場所を示す。あそこ。

「—に立て何人ぞ」〈梁塵秘抄・二〉


あす‐こ【処/所】

[代]「あそこ」の音変化。「また、—へ行こう」


あそ‐こ【処/所】

[代]

遠称指示代名詞話し手聞き手双方承知している場所や状況、人などをさす。

㋐あの場所、または、例の場所。あすこ。「—に見える店」「また—で待ってるよ」

あのような程度あれほど。「—まで仲が悪いとは思わなかった」

三人称人代名詞あの人。彼。

此の事—と少将ともろ心に」〈宇津保・嵯峨院〉


あ‐こ【彼処】

代名他称話し手聞き手両者から離れた場所を指し示す。あそこ。

物類称呼(1775)五「あそこここといふを〈略〉京にてあこと云」


あし‐こ【彼処】

代名他称話し手聞き手両者から離れた場所を指し示す遠称)。あそこ。かしこ。

宇津保(970‐999頃)国譲上「あしこに待ちわたりなむとするを」

源氏100114頃)若菜上「あしこに籠りなむのち、また人には見え知らるべきにもあらず」

[補注]同義語「あすこ」は後に発生して共通語となるが、「あしこ」は上方などに方言的なものとして残った


あす‐こ【彼処】

代名

他称話し手聞き手両者から離れた場所を指し示す遠称)。あそこ。

洒落本廻覧奇談深淵情(1803)其四「あすこに見へるのは面(めん)かねへ」

両者了解合える特定の所を指していう。例の所。

いつか汽笛を鳴らして(1972)〈畑山博〉三「本当にあすこへローソクはさむんだとよ」


あそ‐こ【彼処】

代名他称話し手聞き手両者から離れた場所を指し示す遠称)。

(イ) あの場所。また、漠然とした場所や方向をさし、「ここ」と対比して用い、「あちこち」の意にもなる。

平家13C前)一「あそこに追ひかけ、ここに追っつめ」

*あさぢが露(13C後)「あそこに燈台かしこに屏風など置きてありくを」

(ロ) 両者了解合える特定の所をぼかしていう。例の所。

*夢を植える(1975‐76)〈清岡卓行バス停留所そのかわり、あそこは、しだいに、痛いほど勃起してくる」

(ハ) 物事事態進展度合をいう。「あそこまでしなくてもよい」


あっそ‐こ【彼処】

代名〕 「あそこ(彼処)」の変化した語。

三体詩抄(1527)五「あっそこ青々と見へたは歟」


かし‐こ【彼処】

代名

他称話し手聞き手両者から離れた場所を指し示す遠称)。あそこ。

伊勢物語(10C前)九六「かしこより人おこせば」

平家13C前)一〇「ここにたたかひ、かしこにあらそひ」

他称。話の中で語られた場所を指し示す。そこ。

阿波国文庫旧蔵伊勢物語(10C前)八二「みなせといふところに宮ありけりとしごとさくらの花盛りにはかしこへなんかよひおはしましける」

[語誌]平安時代発生した語。上代中称遠称代名詞「そこ」が平安時代中称にだけ使用されるようになり、遠称にはあらたに「かしこ」を用いようになった


彼処

読み方:アソコasoko

あの場所




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