「TBSアナウンサーのパーソナリティ化」をめぐる動き
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「TBSラジオ」の記事における「「TBSアナウンサーのパーソナリティ化」をめぐる動き」の解説
テレビ・ラジオ兼営体制時代の東京放送(TBS)では、自社のアナウンサーから久米宏・大沢悠里・小島一慶・松宮一彦といったラジオパーソナリティを輩出していた。しかし、1990年代の前半にスポーツアナウンサーの退職・急逝・スポーツ担当からの引退が相次いだことで状況が一変。他局のスポーツアナウンサーを中途採用扱いで1993年から3年続けて入社させたり、新卒採用の男性アナウンサーにスポーツ関連の番組を優先的に担当させたりするなど、スポーツアナウンサーの育成を重視するようになった。その一方で、主にラジオ番組を担当していたアナウンサー(小林豊や鈴木順など)が活動の軸足をテレビ番組へ移す事例や、アナウンス以外の部署に異動する事例も続出。TBSのアナウンサーがパーソナリティを務めた番組が聴取率の面で苦戦を強いられたことや、「ラジオ好き」を公言しながらTBSに採用されたアナウンサーが海保知里や豊田綾乃など少数にとどまっていることもあって、「TBSアナウンサーのパーソナリティ化」の機運がかつてほどには高まらなかった。 TBSからラジオ放送の事業と免許を承継したTBSラジオでは、ラジオ番組のプロデューサー・ディレクターを志す人材を不定期で募集しているものの、アナウンサーを自前(正社員)では採用していない。このような事情から、実際には前述したように、TBSテレビへ転籍・入社したアナウンサーが「番組出向」扱いでTBSラジオの番組へ出演している。その典型が「テレビ好き」を公言している安住紳一郎で、2004年度のナイターオフ期間に放送された『倶楽部・アナ魂ダ!』(自身をはじめTBSテレビのアナウンサーがパーソナリティを日替わりで務めていた生放送番組)への出演が転機になって、多数のテレビ番組への出演と並行しながら『安住紳一郎の日曜天国』(毎週日曜日午前中の生ワイド番組)のパーソナリティを担当。テレビ番組での知名度や人気の高さとも相まって、『日曜天国』を関東地区の聴取率調査で全局・全時間1位を記録するほどの番組に育て上げている。2000年代の後半からは、安住以外のアナウンサーからも、若干名が生ワイド番組のメインパーソナリティや(パーソナリティと同格扱いの)「パートナー」としてレギュラーで出演。外山惠理が複数の番組に「パートナー」として長年出演しているほか、2022年の4月改編からは、井上貴博が『Nスタ』(TBSテレビ制作の報道・情報番組)平日版のメインキャスターを務めながら『井上貴博 土曜日の『あ』』(土曜日の午後に通年で放送される生ワイド番組)のパーソナリティとしてラジオ番組へのレギュラー出演を再開している。 なお、TBSラジオの発足後も、『TBSニュース』の担当キャスターや他番組のレギュラー出演者が休演する場合には、TBSテレビ所属のアナウンサー、TBSラジオ(専属の)キャスター、フリーアナウンサー(TBSアナウンサー出身の生島ヒロシが設立した「生島企画室」所属のアナウンサーなど)から代役を起用している。
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