「民兵」・「市民軍」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 17:28 UTC 版)
アメリカ英語: militia は、国家・政府から完全に独立した、市民の市民による市民のための軍隊を指す。アメリカ合衆国には、合衆国憲法修正第二条に記されているmilitiaが武器を保持する権利により、独立以来綿々と、ミニットマンやテキサス・レンジャーなど多数のmilitiaが存在して来た。 しかし、1916年に制定された国民防衛法(NDA)により、州兵(National Guard)がmilitiaとして扱われるようになり、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}本来ミリシアと呼ばれていた人達は「市民ミリシア(Civilian Militia)」として区別されるようになった[要出典]。1995年に起こったオクラホマ連邦庁舎爆弾テロの犯人ティモシー・マクベイは、この「市民ミリシア」と深い関わりがあったとされ、以降アメリカでは国内の「市民ミリシア」に関心が集まっている。 また、国によっては正規軍とは別に、民兵組織を結成する場合がある。この場合はアメリカとは異なり、当初から国家が主体となって結成される例がほとんどである。正規軍のサポートの他、時としては正規軍の代替として作戦行動を取る事も多い。 正規軍に比して、装備(重装備はほとんど保有しない事が多く、下記の例のように基本的な銃火器すら支給されない事もある)・教育・賃金(無給である事も多い)など運用費用が低い事から、発展途上国では正規軍より規模が大きい例もある。元軍人など軍隊経験者が配属される事がほとんどであるが、国によっては正規軍とは全く別系統で採用が行われる事もある。紛争国では、全く訓練を施さずに住民に粗末な武器(斧、棍棒、鉈、牛刀など)を与えて強制的に入隊させたり、若者や子供(いわゆる少年兵)を強制徴募するなど人権問題が発生する例もある。また、紛争国では必要最低限以下の教育・訓練で動員される事から、ジェノサイドを引き起こしたり、犯罪集団化したりする場合もある。 イラン・イラク戦争やルワンダ内戦ではこれらの民兵組織が重要な行動を取った。 厳密にはmilitiaではないが、ロシア連邦や旧東側諸国では、文民警察を軍隊および準軍事組織との対比でミリツィア(мили́ция)、またはそれに類する言葉で表す。東ドイツではフォルクスポリツァイ (Volkspolizei)、略してフォーポー(VoPo)と呼称された。これらは日本語では通常、民警もしくは人民警察と訳される。
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