「快速」への呼称統一
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 17:04 UTC 版)
常磐快速線は当初、中距離列車(普通列車)と快速電車の停車駅に相違があり、上野駅 - 取手駅間では普通列車の通過駅が快速電車よりも多く、さらに各駅停車も運行されているという、利用客にとっては紛らわしい状況であった。 中距離列車は1971年4月20日の複々線化当初、三河島駅・南千住駅・北千住駅・柏駅・天王台駅を通過していた。柏駅の快速線ホームが設置された1972年10月2日から日中は上下とも柏駅停車となり、1980年10月1日からは全列車が柏駅停車に、さらに1985年3月14日からは北千住駅停車となった。1985年3月13日までは、我孫子駅や松戸駅の待避設備を利用し快速電車を追い越すことがあったほか、1982年11月14日まで存在した客車による普通列車については柏駅・北千住駅は通過であった。 民営化後の1988年3月13日より中距離列車が天王台駅に全列車停車となって、日中のみ三河島駅・南千住駅にも停車するようになり、日中時間帯は上野駅 - 取手駅間で快速電車と停車駅が同一になった。その後2004年3月13日より中距離列車が南千住駅と三河島駅に全列車停車するようになり、上野駅 - 取手駅間で快速電車と停車駅の差異がなくなった。これを受けて同年10月16日から土浦・水戸方面に直通する中距離列車も、上野駅 - 取手駅間では“快速”と案内されるようになり、従前の「快速電車」と案内の上でも差がなくなり、取手以南において「各駅停車」と「普通列車」の停車駅が異なるという利用者にとってわかりにくい状態も解消されることになった。 ただし、『JR時刻表』や『JTB時刻表』では、快速電車と中距離列車が別系統として掲載されている。また、JR東日本のプレスリリースでは、案内呼称統一後も中距離列車は「快速」ではなく「普通電車(中距離電車)」や「普通列車」「中距離電車(列車)」と呼ばれている。取手駅以北の常磐線を管轄するJR東日本水戸支社の公式サイトなどでは、IR情報やイベント案内などでも一部を除いて特に「上野・取手間快速運転」などの注釈はされておらず、たとえ上野駅の時刻を掲載する場合でも「普通列車」と案内しており、場合によっては「各駅停車」になっているなど、支社によって対応が異なっている。 1971年複々線化以後の停車駅の変遷停車駅上野日暮里三河島南千住北千住松戸柏我孫子天王台取手備考快速電車1971年 ● ● ● ● ● ● ― ● ● ● 1972年 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 柏駅停車 普通1971年 ● ● ― ― △ ● ― ● ― ● 北千住駅は朝上りのみ停車 1972年 ● ● ― ― △ ● ◇ ● ― ● 日中のみ柏駅停車 1980年 ● ● ― ― △ ● ● ● ― ● 終日柏駅停車 1985年 ● ● ― ― ● ● ● ● ― ● 終日北千住駅停車 1988年 ● ● ◇ ◇ ● ● ● ● ● ● 終日天王台駅停車、日中のみ三河島駅・南千住駅停車となり、快速と停車駅が同じになる。 2004年 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 終日三河島駅・南千住駅停車、完全に快速と停車駅が同じになる。 特別快速2005年 ● ● ― ― ― ● ● ― ― ● 2015年 ● ● ― ― ● ● ● ― ― ● 北千住駅停車 凡例 ●:停車 △:朝上り(上野駅行)のみ停車 ◇:日中のみ停車 ―:通過
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