「レボリューション」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 09:43 UTC 版)
「レボリューション (ビートルズの曲)」の記事における「「レボリューション」」の解説
レノンはこのテイクのシングル化を望んだが、マッカートニーとハリスンは論争を招きかねないことと、シングルにしてはテンポがスロー過ぎることなどを理由として却下した。7月9日にテンポを上げ、2本のギターとベース、ドラム、そしてオルガンのみというシンプルな編成でレコーディングしなおすことを決定し、EMIスタジオのスタジオ3でリハーサルを行った。この時のリハーサル音源の抜粋が2018年にリリースされた『ザ・ビートルズ (ホワイト・アルバム) (スーパー・デラックス・エディション)』に「レボリューション (アンナンバード・リハーサル)」(Revolution (Unnumbered rehearsal))というタイトルで収録されている。同リハーサル音源は、後にシングルとしてリリースするアレンジへの過渡期にあたり、こちらではレノンとハリスンのギターの音がクリーンな音になっている。 7月10日にレコーディングが開始され、2本のギターがそれぞれトラック1とトラック2、スターのドラムがトラック3に録音され、テイク10が作成された。ギターの音はDIT(Direct Injection Transformer)ボックスを駆使して、直接ミキシング卓につながれ、過負荷をかけられたミキシング卓のマイク・アンプによってディストーションがかけられた。マーティンは「この曲ではディストーションを利用したが、エンジニアたちからは山のようにクレームが来た。でも、それがあの曲のポイントだった。もっとも実際には限界を越えていたがね」と語っている。その後テイク10がベストとされ、トラック4にスネアドラムとハンドクラップ(英語版)が追加された。後に2本のギターが別の4トラック・レコーダーのトラック1にまとめられ、ドラムとパーカッションがトラック2にミックスされた。 7月11日にニッキー・ホプキンスのエレクトリック・ピアノが追加され、当時「レボリューション No.2」と呼ばれていたバージョンの最終的なミックスがテイク16となった。その後エレクトリックピアノとレノンの2種類のリード・ボーカルと3番目のギター・パートがトラック3にミックスされ、トラック4にマッカートニーのベースが録音された。なお、以前のテイクのキーはAメジャーだったが、リメイクバージョンは半音高いB♭に変更された。 1969年末にアメリカ編集盤『ヘイ・ジュード』のためにステレオ・ミックスが作成された。英国では1973年4月リリースの『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』で初めて発表され、CDでは1988年3月にリリースされたアルバム『パスト・マスターズ Vol.2』に収録された。なお、レノンはステレオ・ミックスの仕上がりに満足しておらず、「あいつらはヘヴィなレコードを、アイスクリームに変えやがった」と不満をもらしている。
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